2012 Fiscal Year Annual Research Report
DNA共役量子ドットのプログラマブルナノメッキによる単電子トランジスタの開発
Project/Area Number |
22350076
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
居城 邦治 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (90221762)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | DNA / 自己組織化 / ナノ粒子 / 単電子トランジスタ / 量子ドット |
Research Abstract |
単電子トランジスタは、劇的な低消費電力を可能とする素子として注目されている。室温での動作を可能にするためには、ソース電極とドレイン電極の間に直径は数nmの「クーロン島」(極小の導電性金属)をnmの精度で置く必要がある。しかしながら現在のフォトリソグラフィー技術ではこのような精密な構造を作ることは不可能である。そこで本研究では核酸DNAの分子認識を用いることで、自己組織化的にナノワイヤー-量子ドット-ナノワイヤー構造のような単電子トランジスタ構造を作製することをめざした。 具体的には2つの異なる手法によりナノワイヤー-量子ドット-ナノワイヤー構造を作成した。第1の手法は、量子ドットからDNAを伸長した後に金属化して目的のナノ構造を得る手法である。金ナノ粒子に結合したオリゴヌクレオチド (ODN) の先端をDNAポリメラーゼによってグアニン-シトシンホモDNAを伸長し、任意の長さの長鎖DNA結合金ナノ粒子を得ることに成功した。得られたDNAのグアニン連続配列にプラチナ錯体cisplatinを選択的に結合して還元することでプラチナナノワイヤーを作製した。走査型原子間力顕微鏡と透過型電子顕微鏡観察により、目的とするナノワイヤー-量子ドット-ナノワイヤー構造の形成を確認した。第2の手法はDNAを足場にして量子ドットとナノワイヤーを自己組織化的に配置する手法である。ポリアニリンと金ナノ粒子を伸長固定化した二重鎖DNA上に静電的に吸着させることで、金ナノ粒子/ポリアニリン交互ハイブリッドナノワイヤーの作製に成功した。Point-contact 電流像原子間力顕微鏡 (PCI-AFM)解析によって、金ナノ粒子/ポリアニリン交互ハイブリッドナノワイヤーはクーロン・ブロッケード効果を室温で示したことで、単電子トランジスタに必要な一次元マルチトンネル接合を形成出来ることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)