2012 Fiscal Year Annual Research Report
電場応答性柱状液晶相の分極安定化と分子部品構築場の実現
Project/Area Number |
22350079
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
岸川 圭希 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40241939)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 液晶 / 強誘電性 / 電場応答 / ナノデバイス / 分子機械 |
Research Abstract |
本年度は、アルキル鎖末端にハロゲン基(Br, Cl)を有するN,N'-ビス(3,4,5-トリアルコキシフェニル)ウレアを合成し、高分子化による強誘電性の実現を確認し、その応用(蛍光分子配列・疎水性の制御)について試みた。 1)合成条件最適化:各ステップで、溶媒、温度条件、加熱時間を調整し、最適な条件を見出した。2)これらの化合物の液晶状態における集合状態を偏光顕微鏡観察・X線回折・電気光学的測定などにより詳細に調査するとともに、クロロホルム溶液にて、スピンコーターにより、薄膜化に成功した。膜厚は、レーザー変位計を用いて測定し、30~40ミクロンであることが判明した。3)この薄膜に液晶温度下において、5kVの電圧を印加することにより、分極部分と非分極部分を形成した。蛍光物質ダンシルアミドのアセトン溶液に、この薄膜を浸して、アセトンでリンスすることにより余分についているダンシルアミドを流したところ、分極部分にだけダンシルアミドの強い蛍光発光が観測され、選択的な吸着が起こっていることが確認できた。4)薄膜上に水滴をのせることにより、水分子との相互作用の強さを、電圧印加部と非印加部で比較するため、接触角の差を調査したが、優位な差は見られなかった。しかし、膜を傾斜させると、電圧印加部では、水滴は85~180度傾けても全く動かなかったが、非印加部では、70-80度傾けると水滴は流れ落ちてしまい、明らかな差が動的な方法により観察された。垂直配向のカラムは、ほとんどの部分がアルキルであるが、中央部のウレア基で水分子をつかんでいるものと思われる。 5)これらの成果は、2012年日本液晶学会、第61回高分子討論会、第1回アジア国際液晶会議において報告し、現在、論文の提出の準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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