2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22350086
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
木村 睦 信州大学, 繊維学部, 准教授 (60273075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 正悟 信州大学, 繊維学部, 准教授 (10419418)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 色素増感太陽電池 / 色素 / フタロシアニン / 吸着 / 酸化チタン / 会合 / 電子寿命 |
Research Abstract |
本研究では、色素増感太陽電池で主に用いられているルテニウム錯体が吸収できない800-1000nmの近赤外領域を吸収し光エネルギー変換できる色素の開発を目的とし、色素合成および色素増感太陽電池における光電変換機能について検討を行った。前年度までの分子設計指針(非対称性・立体障害・push-pull構造)に基づき新たな色素合成を行なった。吸着基の変更および側鎖へのブロック効果の導入を行い、亜鉛フタロシアニン錯体を中心に持つ新規な色素増感太陽電池用色素PcS18とPcS22の合成に成功した。吸着基であるカルボン酸を亜鉛フタロシアニン環に直接導入することによって、短絡電流密度の向上が得られ1sun下変換効率5.9%が得られた。さらに、側鎖にアルキル鎖を導入したPcS22では、開放電圧の向上が得られ変換効率の更なる向上が得られた(変換効率6.4%)。この変換効率は金属フタロシアニン錯体での世界最高効率であり、本研究で得てきた分子設計指針の有効性を示すものである。さらに、色素構造、酸化チタン表面での吸着密度および変換効率との相関および電子寿命測定について検討を行い、色素の分子設計変更による色素増感太陽電池内の素反応における反応機構について考察を行った。本研究によって、両親媒性亜鉛フタロシアニン錯体を用いた色素増感太陽電池において、色素の分子環境構築によって高効率な光電変換効率を得られることを明らかとした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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