2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22350099
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
長井 圭治 東京工業大学, 資源化学研究所, 准教授 (30280803)
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Keywords | 低密度材料 / ゲル / 透明 / センサー / 光触媒 |
Research Abstract |
低密度高分子材料は水上浮遊体、衝撃緩衝材、断熱材、軽量構造材などの用途に長い歴史を持つ。従来は発泡法により製造され、空隙のサイズは10ミクロン程度であったが、凍結脱気法やエアロゲル法の導入により100nmのレベルまで微細化されている。特にエアロゲル法は、高分子ゲルの溶媒を超臨界流体を経由させて乾燥、除去させる方法であり、乾燥時にほとんど収縮が起こらず、ゲルの微細構造に対応した空隙構造を得ることが可能である。それに伴い、可視光が散乱されなくなり、「透明低密度材料」が実現している。これを光学材料として利用することが本研究の口的である。高比表面積なナノ構造を有するにもかかわらず、固体バルクのようにセンチメートル以上の一枚板で扱うことができるため、懸濁液や粉体のような流体へ分散させずに利用できる。また可視光波長よりも十分小さいため、光散乱も起こらない。こうした特徴を光学材料に展開させる。 本年度は、新規エアロゲルの合成法の開発を英国のSt Andrews大学と共同で行い、レソルシノールーホルムアルデヒドエアロゲルとセルロース誘導体エアロゲルの高性能化について目処を付けることができた。 また、高強度レーザーの標的として用いるための50mg/cm^3以下のごく低密度化させた金属酸化物を高分子ナノファイバーを経由させて、一枚板として製造することに成功した。バナジウムと銅の酸化物を例に再現良く製造することができた。(Fusion Sci. Technol.)
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Research Products
(5 results)