2012 Fiscal Year Annual Research Report
高相純度立方晶III族窒化物半導体薄膜成長とヘテロ構造の物性応用
Project/Area Number |
22360005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾鍋 研太郎 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (50204227)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | エピタキシャル成長 / 立方晶窒化物半導体 / 立方晶III-N半導体 / 窒化物半導体 / III-N半導体 / MOVPE / MBE / 半導体物性 |
Research Abstract |
本研究は、六方晶相の混入を高度に抑制した立方晶相III族窒化物半導体薄膜成長を実現し、それにより立方晶III族窒化物半導体薄膜およびヘテロ構造の特徴ある物性および応用上有利な物性を明らかにするとともに、その物性応用としての、発光デバイス、電子デバイスなどの可能性を探求することを目的としている。この目的に沿って、最終年度となる平成24年度においては、以下の研究成果を得た。 1.MBE法によるMgO(001)基板上の立方晶AlN薄膜成長において、2段階成長立方晶GaNバッファー層を採用することにより、表面平坦性に優れた立方晶AlN薄膜を安定的に得られるようになった。400℃低温成長および550℃高温成長の2段階成長立方晶GaNバッファ層上に700℃で立方晶AlN成長を行うことにより、立方晶AlN表面平坦性は、RMSラフネス値で、低温バッファ層が無い場合の2.3nmから1.6nmに顕著に向上した。X線回折逆格子空間マッピングから見積もったAlN層の立方晶相純度は、低温バッファ層が無い場合の18%から62%に顕著に向上した。室温光透過測定から立方晶AlNのバンドギャップエネルギーが5.0~5.5 eVと見積もられたが、分光エリプソメトリーの解析結果からはほぼ6.0eVの値が得られた。これはなお六方晶が混在していることが原因であると推定している。 2.MOVPE法によるGaAs(001)基板上の立方晶GaN、InGaNおよびAlGaN成長において、GaAsバッファ層および低温成長GaNバッファ層の成長条件を見直して、高相純度立方晶相成長条件の最適化を進めた。InGaN成長においては、キャリアガスを水素に代えて窒素を採用することにより、Inの取り込み効率が向上することを確認した。AlGaN成長においては、水素キャリアにより、Al濃度20%までの立方晶相成長に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)