2012 Fiscal Year Annual Research Report
化学修飾半導体表面―集合有機分子系の界面構造と電荷移動ダイナミクス
Project/Area Number |
22360017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉信 淳 東京大学, 物性研究所, 教授 (50202403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉本 真也 東京大学, 物性研究所, 助教 (90507831)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | シリコン / 表面 / 有機分子 / 電子状態 / 界面構造 / 光電子分光 / 振動分光 / 電気伝導 |
Research Abstract |
本研究では,化学的に修飾された半導体表面に有機分子集合系を構築し,「集合有機分子-電極系」の界面構造と電子状態を,放射光分光および実験室的表面科学手法(4探針表面電気伝導測定,走査トンネル顕微鏡,透過赤外分光,光電子分光)で研究した. 平成24年度の研究実績は以下の通りである.(1)Si(100)表面をエチレン終端化した表面にペンタセンを蒸着して電子状態とモルフォロジーを研究した.さらに,Si(100)表面をエチレン終端化した表面にF4TCNQを蒸着させ界面ダイポールを制御することにより(増加させる),ペンタセンとSi基板とのエネルギー準位アラインメントを制御しポールインジェクションバリアと減少させることに成功した.(2)Si(111)表面に極薄酸化膜を形成させ,その表面にF4TCNQを蒸着することにより,Si基板の表面ドーピングを試みた.誘起されたキャリアを光電子分光および4探針表面電気伝導測定で見積もった.(3)ウェット法によるSi(111)表面の化学修飾にも取り組み,表面に形成された有機単分子膜の構造と電気特性を研究した.具体的には,Si(111)-H表面と,フェノール,スチレン,フェニールアセチレンそれぞれの分子と反応させ評価を行った.3つの分子ともSi(111)表面に化学結合させることに成功し,ベンゼン環は基板に対して垂直であることが角度依存の透過赤外吸収分光により解明された.また,それぞれの表面被覆率はどの場合も0.5程度であり,ベンゼン環を垂直にして配列したときのファンデルワールス体積を反映していることがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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