2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22360033
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
広崎 尚登 独立行政法人物質・材料研究機構, サイアロンユニット, ユニット長 (80343838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
解 栄軍 独立行政法人物質・材料研究機構, サイアロンユニット, 主幹研究員 (00370297)
武田 隆史 独立行政法人物質・材料研究機構, サイアロンユニット, 主任研究員 (60344488)
山本 吉信 独立行政法人物質・材料研究機構, サイアロンユニット, NIMS特別研究員 (80469775)
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Keywords | 窒化物 / 蛍光体 / LED / 発光ダイオード / サイアロン |
Research Abstract |
白色LEDで必要とされる耐久性に優れた高窒素含有結晶をホストとする新規蛍光体を開発することを狙いとして、以下の3項目の研究成果を上げた。 (1)窒化物の合成:相関係の探索に必要な金属窒化物原料を合成するとともに、LiSi2N3などの大気中で安定な窒化物原料系の合成を行うことにより、特定の系に対しては高窒素領域の蛍光体を大気中でハンドリングできるようになった。 (2)相関係の調査:Si3N4-A1N-MN(M=Li,Ca)系での相関係を探索して高窒素含有領域での相関系を調べた。窒化物原料をグローブボックス中で混合し、10気圧の高圧窒素ガス圧の雰囲気下で、1600~1900℃の温度で反応させるガス圧合成法により様々な組成について試料を合成した。X線回折により合成物中に出現した結晶を調べることにより、これらの系についての相関係および生成する新規結晶の物質探索を行った。得られた結晶について粉末および単結晶のX線構造解析を行い、空間群、格子定数、原子位置を解析し、新規物質であることを確認した。 (3)蛍光体の合成と発光特性評価:発見した新規ホスト結晶4種にEuとCeを付活した蛍光体を合成し、励起スペクトル、発光スペクトル、量子効率(エネルギー変換効率)、温度特性を評価した。次に、焼成温度、焼成時間、ガス圧等の蛍光体合成条件を検討し、これらのパラメータが、励起波長、発光色、エネルギー変換効率、等の発光特性、および、結晶粒径や欠陥生成等の粉体特性に及ぼす影響を調べた。結晶中の欠陥の低減と粒度調整により発光特性が向上した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
窒化物原料の合成、相関係の調査、蛍光体の合成、蛍光体の特性評価とも計画通りに進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度では、今までに見つかった新規結晶をホストとする蛍光体の特性を向上させ、LED用途に適用可能なレベルの材料に仕上げることを目指す。
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Research Products
(4 results)