2012 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギー白色X線を用いた疲労過程における結晶学的損傷評価と寿命予測
Project/Area Number |
22360046
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
秋庭 義明 横浜国立大学, 工学研究院, 教授 (00212431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 和己 横浜国立大学, 環境情報研究院, 准教授 (00377110)
澁谷 忠弘 横浜国立大学, 環境情報研究院, 准教授 (10332644)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 白色X線 / 応力測定 / 微小部測定 / 回折強度 / 応力集中 / 損傷評価 |
Research Abstract |
高エネルギー白色X線に注目し,検出器を走査することなしに複数の回折面からの回折情報を同時に測定することによって,材料特性を高精度に評価可能にするとともに,応力集中部の微小領域の特性評価が可能なシステムを構築することを目的とし,以下のことを明らかにした. (1)H22年度に開発したその場X線観察用繰返し負荷装置に試料を装着した状態で,H23年度に開発した微小領域の測定を可能とするコリメータを用いて,切欠き底あるいはき裂先端におけるひずみおよび応力測定を可能とした.(2)中炭素鋼S45Cを対象とし,コリメータ直径寸法1mmにて応力測定が可能であった.これよりコリメータ径が小さい場合には,X線照射面積に対する結晶粒径の大きさが無視できなくなり,連続的な回折環が得られないためにプロファイルが乱れるため応力測定が困難となる.(3)従来の透過型白色X線を用いた応力測定方法では,無ひずみ状態での格子面間隔の高精度な評価が不可欠で,残留応力測定の障害となっていたが,ゴニオメータのχ軸回転を使用することによって,複数のχ軸データを総合的に利用する応力測定法を用いて,精度良い測定が可能であることを示した.(4)材料特性を精度よく評価するためには,回折強度が4000カウント程度以上必要であることがわかった.(5)錫薄膜表面の残留応力を駆動力とする微小欠陥発生挙動を検討し,粒界三重点での核生成と既存の結晶の粒成長が重要因子であることを示した.(6)EBSD観測データから多結晶金属の構造を自動的に抽出し,数値シミュレーションに必要な幾何情報を出力するプログラムを開発し,従来は不可能であった実際の多結晶構造に対する数値シミュレーションが実現できた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)