2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22360057
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
大谷 幸利 宇都宮大学, オプティクス教育研究センター, 教授 (10233165)
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Keywords | 超精密計測 / ナノ計測 / デポラリゼイション / ナノトポグラメトリー / ストークス・パラメータ / 近接場顕微鏡 |
Research Abstract |
平成22年度に理論検討および試作を行った透過型デポラリゼイション顕微鏡を実証するために制御ソフト開発および基礎実験を進めた.また,昨年度検討したストークス・パラメータを高速で得るために2重回転偏光計の高精度化のため,位相キャリブレーション法を確立した.これによって,サンプルのすべての偏光状態,任意の偏光状態,すなわち,直線偏光,円偏光、楕円偏光および偏光解消を4つのスカラー量であるストークス・パラメータとして解析する基本技術を確立することができた. さらに,昨年度までの光プローブによる結果を踏まえて,近接場プローブを用いたデポラリゼイション顕微鏡を構築を検討した.近接場プローブ検出される光強度は,とても微弱になるので今回の設備でフォトンカウンティング検出器を導入し,これによる高ダイナミックレンジ化をはかる.いままでの検討結果から,光強度の検出感度が11桁という超高ダイナミックレンジが期待できる.ここでまず,検出光の偏光状態を計測できるフォトンカウンティングによる近接場ストークス偏光計を開発し,さらに,フォトンティング近接場ミュラー行列偏光計の基礎技術を確立することが出来た. 上記の透過型デポラリゼイション顕微鏡と平行して,厳密結合波解析(RCWA)と時間領域差分法(FTDT)によって数値解析から得られたストークスパラメータからナノ構造の決定法を検討した.さらに、三次元形状が層状になった状態での解析アルゴリズムもソフトウエア化している 以上のシステム化における細かい装置は自製することによって装置化.ハードウエアの完成後ソフトウエアを構築し,今年度の目標である各アプローチによる高感度近接場ミュラー行列偏光計の基礎技術を構築することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的の70%の技術の検討が出来た.ただし,一部のもの,たとえば,フォトンティング近接場ミュラー行列偏光計は理論的検討および装置構築にとどまっており.今後は実験的な立証が必要である.
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Strategy for Future Research Activity |
フォトンティング近接場ミュラー行列偏光計の実験的な検討を行い,本研究の最終目標であるミュラー行列偏光計によるデポラリゼイション(偏光解消)顕微鏡による光学的ナノ形状の検出を可能とする.
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