2012 Fiscal Year Annual Research Report
温度/力センサ群内蔵工具による高速切削のトライボロジー・アフィニティの解明
Project/Area Number |
22360059
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
篠塚 淳 横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (30282841)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 切削加工 / 切削温度 / トライボロジー / アフィニティ / 熱電対 / センサ内蔵工具 / 工具摩耗 / 溶着物 |
Research Abstract |
工具すくい面上に設置した微細熱電対群の温度‐熱起電力特性を詳細に計測できる温度校正装置を開発し,無電解めっき法と電気めっき法で創成した7対の銅‐ニッケル熱電対群の温度‐熱起電力特性の計測法を確立した. 微細熱電対群の温度‐熱起電力を計測するためには,微細熱起電力の高温接点部の温度を正確に計測することが重要である.微細熱電対群を設置した工具全体を均一温度にする手法も考えられるが,ここでは,応答性も検討できるよう,高温接点部のみをハロゲンランプからの赤外線をリフレクターで集光させて局所的に昇温する機構とした.昇温できる最高温度は1300Kに達し,酸化を防ぐために,計測系全体を真空環境にするようにした.7対の微視熱電対は工具すくい面上の刃先近傍の概ね直径1mmの領域内にあるので,この領域内の温度勾配を可能な限り小さくする必要がある.ハロゲンランプの集光領域は中心部から外周部に沿って大きな温度勾配が存在するので,そこで,微細熱電対群の上にSUS製の加熱板を置き,ハロゲンランプで加熱板表面を昇温し,熱伝導により直下の微細熱電対群の高温接点部を均一に昇温するようにした.また,微細熱電対群は刃先近傍にあるため,工具逃げ面により温度勾配が生じる.そこで,熱物性が同じであるダミーの工具を計測する工具の周囲に密着させ,微細熱電対群の周囲の熱物性を均一にするように考慮した.温度勾配の大きさはCAE解析により検討し,加熱板の大きさやダミーの工具の設置法を最適化した.以上の検討の結果,微細熱電対群の平面方向の温度勾配は±1.5Kに収めることができた. 計測の結果,めっき法で製作した微細熱電対の温度‐熱起電力特性は,ワイヤー材の温度‐熱起電力特性と同じであることが分かった.ワイヤー材で構成した熱電対は切削温度を計測できるため,めっき法で製作した微細熱電対群でも十分に切削温度分布を計測できることが分かった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)