2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22360062
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
林 偉民 群馬大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60321840)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
呉 勇波 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (10302176)
藤本 正和 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (00581290)
|
Keywords | 機械工作・生産工学 / 加工学 / 精密研磨 / 精密部品加工 / 修正研磨加工 / 砥石 / 固定砥粒研磨 / 超音波援用研磨 |
Research Abstract |
本提案は研磨加工が必要とする光学部品や高精度金型部品の高精度、安定的な研磨加工法の確立を目指す研究である。本研究において、定圧方式研磨の加工原理に基づき、円筒(パイプ)形状の加工ツールを用い、加工ツールが自転しながら接触面の中心を通す軸の周りに公転運動が行う特徴をもつ。この研磨法において研磨ツールの形状が自己的に修正しながら安定的な研磨加工ができ、光学部品などに使用するガラス材料や金型材料を対象に実証行う。研磨実験において、ツールが移動しない場合の研磨加工エリア(スポット)の安定性や加工面品位の確認を行う。その後、コンピュータ制御によるツールの滞在時間制御行い、時間分布に応ずる修正研磨の可能性を探る。また、研磨ツールを砥石に変え、固定砥粒による砥石研磨の可能性についても調査する。最終的には、安定的な研磨加工ができる高精度形状修正研磨法の確立を目指す。 本年度では、昨年度に引き続き研究代表者と分担研究者が連携をとって、試作した自転/公転型研磨ユニットにより、研磨加工効果の確認と共に、研磨加工エリアの安定性の確認を行った。また、計画通り遊離砥粒による研磨実験を行うとともに固定砥粒使用の検討も行った。ガラス材料を対象に酸化セリウム砥石の試作をし、それによる研磨実験を行った。実験結果から固定砥粒(砥石)を用いた場合でも遊離砥粒と同等な表面性状が得られ、研磨の安定性も優れることを確認できた。 一方、試作した自転/公転型研磨ユニットの改良も行い、基礎研磨実験に適した新しい研磨ユニットを試作した。新しい研磨ユニットがコンパクトな構造で、自転と公転速度を別々に調整でき、より広範囲の条件での研磨実験ができた。また、新しく導入した多成分切削動力計(日本キスラー・9129AA)による研磨基礎実験中の研磨圧力のモニタリングを行い、研磨加工量の安定性や研磨中ツールの状態変化関連性について検討を行った。これら一連の基礎実験に通じて、提案した自転/公転型研磨法は安定的に研磨加工ができると確認でき、次年度の修正研磨への展開につなげた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は研究代表者と共同研究者の協力のもとで、効率的に研究を展開し、現在研究は順調に進展している。研究代表者が途中所属変更したが、共同研究者や研究に参画した学生の努力により、計画通り研究を展開することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は本研究の最終年度に当たる。現在、研究代表者が所属する機関で今までの実験の確認を行いながら、自転/公転型研磨法の安定性の確認を行っている。今後、共同研究者と密に連携を取り、計画通り修正研磨への応用可能性の検討を行う。また、実用化を念頭に具体的な加工対象を選定し、超精密光学素子の加工実験を行う。その他、本研究の成果宣伝や論文投稿も積極に行う。
|
Research Products
(8 results)
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 低周波振動を援用した自転/公転型研磨法の開発に関する基礎検討2011
Author(s)
小林直貴, 佐藤光平, 藤本正和, 呉勇波, 林偉民, 徐世傑, 矢野健, 山形豊, 樋口俊朗, 鈴木浩文, 牧野俊清
Organizer
2011年度精密工学会東北支部学術講演会
Place of Presentation
仙台市
Year and Date
2011-10-21
-
-