2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22360063
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
難波 義治 中部大学, 工学部, 教授 (40029129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古澤 彰浩 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特任助教 (20362212)
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Keywords | 国際X線天文台 / 多層膜 / 非球面 / 金型 / レプリカ反射鏡 / 硬X線 |
Research Abstract |
現在開発しているX線天文衛星ASTRO-H用硬X線反射鏡の開発を通して、国際X線天文台(IXO)用多層膜非球面反射鏡開発のための要素技術である、超精密非球面金型の製作技術、多層膜成膜技術、X線反射鏡製作技術の確立を行っており、本年度には製作設備の立ち上げを完了し、製作した反射鏡の反射、結像性能測定を実施した。 ガラス金型を使うASTRO-H用硬X線反射鏡の開発においては、曲率半径65mmから160mmまでの反射鏡の製作を実施し、軌道放射光施設SPring-8において約80枚の反射鏡について結像性能測定を行った。その結果、半径120mmを越える反射鏡について当初予定していた性能に達していない反射鏡が少なからず見られた。この結果から製作工程の改良、特にガラス金型の形状精度の向上が反射鏡の性能向上には必須であることが明らかになった。 直径300mmの無電解ニッケル製非球面金型の超精密ダイヤモンド切削ではダイヤモンド工具摩耗の測定を行ない、工具摩耗を予測して加工する方法を提案した。 また、切削後の超精密非球面自動研磨のため、基礎研究としてZEEKO社の超精密非球面研磨装置IRP200を用いて、無電解ニッケル平面金型の研磨を行なった。その結果、水に懸濁した研磨剤を高速で試料表面に衝突させるFluid Jet Polishingが無電解ニッケル金型のダイヤモンド切削条痕を急速に消滅させることが判明した。この方法で無電解ニッケル平面金型を研磨した結果、平面度30nmを得ることができた。しかし、所要の表面粗さが得られていないため、その後、Bonnett Polishingを施し、平面度30nmで、表面粗さ0.5nm rmsを得た。この研磨方式は本質的に非球面の研磨を行なうものであり、得られる形状精度については計測精度さえ十分であれば、50nmの形状精度での研磨が可能であることが実証された。
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[Presentation] The ASTRO-H Mission2010
Author(s)
Takayuki Takahashi
Organizer
Conference on Space Telescopes and Instrumentation 2010 : Ultraviolet to Gamma Ray
Place of Presentation
San Diego Convention Center (San Diego, U.S.A.)
Year and Date
2010-06-30
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