2011 Fiscal Year Annual Research Report
超平滑表面における単分子液膜の高せん断レオロジーに関する研究
Project/Area Number |
22360072
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
張 波 佐賀大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60264678)
|
Keywords | トライボロジー / 単分子膜 / レオロジー / PFPE / ハードディスク |
Research Abstract |
22年度に製作した高速顕微鏡カメラを装備したその場観察の試験機を用いて、作動中の磁気ヘッドスライダ空気軸受表面を直接観察する実験を行い、また、増設したクリーンブースのクリーンな環境でハードディスクの摩擦試験を行った。その結果次のことが分かった。 (1)吸着は磁気ヘッド軸受表面だけではなく、後方のスライダリセッション部にも起こっている。 (2)吸着が蓄積し、磁気ヘッド軸受表面に到達する前は、空気軸受が正常に機能するが、吸着物が空気軸受け表面に達した途端、ヘッドとディスクが直接接触し、空気軸受が破損する。 吸着がリセッション部で起こることは、磁気ヘッドとディスクとの直接接触が磁気ヘッド汚染の唯一の原因ではないことを示唆した。汚染に無関係と思われたリセッション部が実に汚染に深く関わっていることとなれば、今までの空気軸受設計方針が大きく変える必要があることになる。 また、ポンピング理論を用いて、汚染に強い軸受の設計を試みた。軸受表面後部のチャンファリングが汚染物の蓄積に大きく影響することが初めて分かった。汚染物が蓄積し難いチャンファリング構造を幾つか提案した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験的・理論的な研究を行い、磁気ヘッド表面の汚染機構を解明し、概ね予定通り研究が行われた。
|
Strategy for Future Research Activity |
さらに追加実験を行い、研究を完結させる。
|
Research Products
(4 results)