2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22360078
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
花崎 秀史 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60189579)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 成層乱流 / レーザー誘起蛍光法 / 粒子画像計測法 |
Research Abstract |
分子拡散係数の異なる2つの物質が共存する系における乱流拡散は、結晶合成、高分子溶液系、燃焼の他、気候変動を決定づける海洋大循環など、非常に多様な系において重要である。本研究では、密度成層の形成に寄与するアクティブスカラーなどのスカラーが2種類存在する成層乱流中のスカラー多重拡散を、水槽実験、数値計算、及び、乱流理論により解析した。 水槽実験においては、塩分濃度場と速度場の同時測定を行った。塩分濃度場の測定にはレーザー誘起蛍光法(LIF)を用いた。具体的には、ローダミン6Gを塩分と比例した濃度で流体に溶かし、ローダミン6Gの蛍光強度の測定により、その濃度と比例する塩分濃度を測定した。速度場の測定にはPIV(粒子画像計測法)を用いた。ハーフミラーを用いて光を2つに分け、2台のCCDカメラを用いて、LIFとPIVの同時測定を行った。具体的には、移動乱流格子で生成した成層乱流の鉛直断面内の流れについて測定を行い、鉛直運動エネルギー、密度撹乱による位置エネルギー、鉛直密度フラックスの時間変化を解析した。その結果、従来の回流水槽や風洞を用いた実験と比べ、浮力振動の周期を単位とする浮力時間で数倍の時間にわたって実測することに成功した。それにより、運動エネルギーと位置エネルギーの時間周期的な交換、鉛直密度フラックスの振動現象、及び、それらの位相のずれ、を明確に捉えることに成功した。さらに、従来、乱流生成のために格子を移動させると初期の成層場が変化してしまう問題が知られており、繰り返し実験によるアンサンブル平均を困難にしていたが、格子の改良により、その問題を解決した。数値計算においては、複数スカラーが存在する場合のシュミット数(プラントル数)の違いによるエネルギースペクトルの変化を調べた。また、乱流理論に関しては、複数のスカラーが存在する場合の成層乱流に対するRDT理論を構築した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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