2012 Fiscal Year Annual Research Report
非線形進行波解に基づく矩形ダクト乱流二次流れの解明と制御
Project/Area Number |
22360079
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河原 源太 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (50214672)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 乱流 / 壁乱流 / 矩形ダクト / 定常進行波解 / 二次流れ / 乱流遷移 / 乱流パフ / 乱流斑点 |
Research Abstract |
様々なアスペクト比の矩形ダクトに対して乱流遷移域での流れの直接数値シミュレーションを行い,アスペクト比が4を超えると側壁近傍に乱れの存在しない静穏な領域が現れ,乱れ構造は,乱流パフといわれる流れ方向にのみに局在した状態から,流れ方向だけでなくスパン方向にも局在する,いわゆる乱流斑点の状態に移行することが明らかとなった.理論的には,このスパン方向の乱れの局在化は,これまで明らかにしてきた定常進行波の渦構造のスパン方向局在化により説明できるものと思われる.現象論的には,アスペクト比が4を超えると,側壁面上での剪断率が減少し,流路高さが摩擦長の100倍以下となり,壁近傍の低速ストリークや縦渦が側壁上に存在できなくなるため,乱れの自己再生サイクルが維持されず,乱れのスパン方向局在化が生じるものと解釈される. また,安定温度成層下における水平正方形ダクトの乱流遷移に関する直接数値シミュレーションを行い,乱流遷移レイノルズ数付近では,安定成層下でも,等温流と同様の乱流パフが発生することが明らかとなった.ただし,この安定成層下でのパフの上流側には,等温パフとは異なる4つ渦構造が現れることも判明した. さらに,前年度に引き続き,高レイノルズ数域(Re=3500,5480)で正方形ダクト乱流の直接数値シミュレーションを行い,平均二次流れと関連性が示唆されるダクト横断面での大規模循環流を,クレプシュポテンシャルを導入することにより同定し,大小様々なスケールを有する大規模循環流が平均二次流れを生成することを明らかにした. 以上のシミュレーションに加え,アスペクト比3の矩形ダクトの実験装置を製作し,レーザードップラー流速計による流速計測及び可視化の実験を行った.その結果,アスペクト比3の矩形ダクトの遷移時には,円管と同様な乱流パフが現れ,その寿命の確率分布が指数分布になることが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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