2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22360084
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飛原 英治 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (00156613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
党 超鋲 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (30401227)
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Keywords | 自然エネルギー / 太陽熱 / デシカント / 湿度調節 / ヒートポンプ / 空気調和 |
Research Abstract |
本研究では,太陽熱を空調,給湯に有効に利用し,省エネルギーで快適性に優れた潜顕熱分離空調システムを研究開発することを目的とする。潜熱処理(湿度調整)に固体吸湿材を用いる乾式システムを対象とし,太陽熱を利用することによって省エネルギー化を実現するとともに,積極的に湿度制御を行うことによって,快適性を実現する次世代型空調システムを開発する。開発目標を下記の二つを目指す。(1)年間にわたって太陽熱を有効に利用する上で重要な冷房機能を有すること。(2)潜熱処理(湿度の調整)と顕熱処理(温度の調整)を分離することにより,省エネルギーで快適な住環境を提供すること。 平成22年度は吸着剤を担持した吸着ユニットの夏季冷房中の除湿性能と冬季暖房中の加湿性能の理論解析とサイクル性能実験測定装置の製作を行った。夏季の除湿には、太陽熱などの低温熱源を用いるため、太陽熱温水器から得られる温度で運転でき,省エネルギーに貢献できるサイクルについて検討を行った。吸着プロセスが断熱吸着の場合と等温吸着の場合とで性能が異なることを明らかにして,等温吸着が可能な構造を検討した。 また、吸着剤の吸脱着速度と飽和吸脱着量の計測を行うための装置を製作した。当初はロータの重量の時間変化を測定することにより吸脱着量を測定する予定であったが,十分な精度が得られないため,ロータ前後の空気中の湿度の変化を精密に測ることによって,吸脱着速度等を測定する方式に変更した。平成22年度は計測のための装置を製作したところなので,今後,適した吸着剤,ロータの選定,太陽熱をうまく利用するサイクルの検討を行ってゆく予定である。
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