2010 Fiscal Year Annual Research Report
表面フォノンポラリトンによるマイクロ・ナノ構造物の熱伝導特性計測
Project/Area Number |
22360085
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金 範ジュン 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (60334356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高間 信行 東京大学, 生産技術研究所, 技術専門員 (00396912)
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Keywords | 熱工学 / マイクロ・ナノデバイス / ナノチューブ / 表面フォノンポラリトン / ナノスケール伝達 / マイクロヒーター / 熱ショックタンパク質 |
Research Abstract |
本研究の目的は、アモルファスシリコンナノチューブにおいて表面フォノンポラリトンに起因した熱伝導への変換特性に関する新しい物理現象を初めて数値解析及び実験的に検証しようとすることである。マイクロ・ナノチューブ構造の寸法によって、表面フォノンポラリトンがheat fluxにおける影響をモデリングで明らかにしてから、新に酸化シリコンマイクロ・ナノチューブを製作し、非常に熱伝導率を増加させる条件等を発見する。本研究で目指す成果によって、ナノ構造物での熱伝導率だけでなく熱的・電気的な物性を同時に求めることができ、ナノ構造の熱半導体の性能向上や将来ナノ電子デバイスの発熱に関する解決策にもなれると期待できる。本年度には、1>共同研究者のヴォルツセバスチャン氏によって、表面フォノンポラリトンの寄与を数値モデリングと解析を通して明らかにし、特に"酸化シリコン"にての現象を実験と理論的立場から探求するため、寸法や形状条件を提案していた。さらに、多孔ナノ構造の熱伝導率低減メカニズムを調べてSi/Ge Alloyのナノ多孔物の寸法との関係を求めた。2>シミュレーションで得られた条件に基づきナノ構造物を作製する予定であり、SPPによる熱伝達特性を実測するため、真空チャンバと赤外線サーモ顕微鏡、カーボンコーティングがなされた状態のガラスマイクロチューブ等の実験システムを構築して、マイクロヒータで加熱し、その熱伝達特性を計測した。ヒータ、熱電対の温度を熱電対・ヒータ抵抗による測定温度と、サーモ顕微鏡による計測温度に関するキャリブレーションを行った。3>一方、MEMSプロセスを用いてマイクロヒーターデバイス製作し、これを用いて細胞集団を局所的に加熱した.デバイス上の温度取得では,液中での蛍光温度計測に加えて,有限要素法による加熱シミュレーションを行う事により,細胞と熱の関係を調べるのに十分な精度と信頼性を持って,温度分布を決定する事が出来た.また,赤外線熱顕微鏡により,本デバイスは十分な速さで温度制御が可能である事が示された.細胞の加熱実験では,単一細胞レベルでの熱ショック応答の誘導の可能性に加え,これまで確認されていなかった細胞間コミュニケーションによるHSPの発現についても確認する事が出来るという可能性が示された。
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[Journal Article] Thermal conductivity of silicon bulk and nanowires : Effects of isotopic composition, phonon confinement, and surface roughness2010
Author(s)
M.Kazan, G.Guisbiers, S.Pereira, M.R.Correia, P.Masri, A.Bruyant, S.Volz, P.Royer
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Journal Title
Journal of Applied Physics
Volume: Vol.107, No.8
Pages: 083503(14)
Peer Reviewed
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