2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22360094
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
鎌倉 友男 電気通信大学, 情報理工学研究科, 教授 (50109279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 英之 電気通信大学, 情報理工学研究科, 助教 (90334763)
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Keywords | パラメトリックスピーカ / 超音波 / 非線形音響 / 位相反転駆動 / 超指向性 / デジタルパワーアンプ |
Research Abstract |
本年度は下記の2つの研究テーマを,理論と実験両面から推進した。 1. 超音波エミッタを開口全面一様駆動するときと比べて,可聴音の音響特性を損なうことなく(特に,音響レベルを低下させることなく),超音波の音圧レベルを広い空間内で極力低減できる超音波エミッタの最適な形状を数値理論計算において求め,そして実験を行った。その結果,エミッタから4mの位置で,音軸±20cmほどの範囲内において,-8~10dBの超音波音圧を低減できた。この場合,可聴音の音圧低下は3dBほどの低下に抑えることができた。この結果は,強い超音波を放射する本音響システムにおいて,人の聴覚に与える超音波曝露の観点から,本手法の有効性が確認できた。 2. 試作済みのダイナミックSSB変調器やデジタルアンプの採用による低消費電力を取り入れた超指向性音響システムを実現する。特に,デジタルアンプの採用は省エネに対して不可欠である。本研究では,デジタルアンプを試作し,その電気特性と本音響システムに組み入れたときの音響特性を実測した。その結果,従来のアナログアンプの使用時とほとんど変わらない音質の可聴再生音を得た。また,アナログアンプと比べて,平均して,およそ20%ほどの消費電力で超音波エミッタが駆動でき,省エネに有効であることが実証された。
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Research Products
(7 results)