2012 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロカンチレバープローブの非線形振幅制御と完全非接触ナノバイオセンシング
Project/Area Number |
22360096
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
藪野 浩司 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60241791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 雅治 独立行政法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (60344222)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 機械力学 / 原子間力顕微鏡 / 非線形振動 / 自励振動 |
Research Abstract |
前年度までに提案したvan der Pol発振型のマイクロカンチレバープローブについて、振幅制御の実験を行った。非線形フィードバックを大きくすることによって、前年度から引き続き行われた実験により定常振幅の大きさを0.8nm程度にできることを確認した。定量的な振幅値の評価は通常とは異なり、以下のようなより直接的な方法によって行われた。すなわち、サンプルステージの上下方向変動を直接長さの単位で測定し、カンチレバーをサンプルステージに接触した状態で、光てこ出力を電圧の単位で測定する。そして上下方向変動と光てこ出力との関係式を導き、これを用いて、直接的にカンチレバー先端の変位を長さの単位で求める方法である。 さらに物質形状の3次元測定を行った。これには、ステージの3次元方向の移動とその結果により得られる物質形状の凹凸の測定値の画像処理、および3次元画像の提示が必要になるが、このような後処理は、AFMの高機能・高性能化には副次的なものであるため、本研究では、画像処理の部分は市販の装置を用いた。すなわち市販の装置のカンチレバーの制御部分を本研究で提案したvan der pol型の発振法に改良して、計測を行った。非線形フィードバックの大きさを変えて、応答振幅の大きさによる3次元測定を試みた。この結果、19nmの凹凸を持つ試料サンプルの非接触3次元測定に成功した。 さらに、近接場での測定を可能にするため、光てこに用いられているレーザーの雑音低減化、van der Pol発振回路の雑音低減化装置を作成した。今後このシステムを用いた計測を行い、さらなる応答振幅低減化を実現し、試料により近接した状態での、精密な画像取得を行う計画である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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