2010 Fiscal Year Annual Research Report
バッファリングを有するナノパターンド微粒子3次元光メモリ
Project/Area Number |
22360104
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
江上 力 静岡大学, 工学部, 教授 (70262798)
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Keywords | 光記録 / 顕微鏡 / 非線形光学 |
Research Abstract |
本研究では国が提唱するグリーンIT化政策の一課題であるデータ記録システムの低エネルギ・大容量化というテーマに加えて,超高密度光メモリにて将来最も問題視されているジッター(クロック信号とビット列再生信号の時間軸上でのずれ)とエラーレートをいかに低減するかという項目に論点を絞り研究を行っている.ナノパターンド微粒子を記録媒体として利用することにより原理的にジッターが全く発生しない,大容量フォトンモード低エネルギ高密度3次元光メモリの開発が目的である.ナノ微粒子を使ったメモリ媒体からジッターフリー化技術・多値化技術を利用する記録再生顕微機械システムまでの包括的なメモリシステムの実現を目指し3年間での研究開発を行う. 今年度,具体的には直径200nmのナノ微粒子の周りにバッファリングと呼ばれる非感光領域を形成し,それを3次元的に配列させることで,同リングを有するナノパターンド微小球光ディスクの合成・作成に取り組み・ほぼ成功した.微粒子間のイオン間力と表面張力の諸条件を変えてバランスさせることにより,僅か10-20nm程度のバッファ領域を粒子の周りに形成可能であることを突き止めた.さらにはそのディスクを低NA(開口数)レンズを使用したレーザ顕微鏡で再生し,十分なコントラスト比・SN比で信号復調することが可能であることも実証した.得られた成果は世界的にインパクトファクタの高いことで知られるOptics Express誌に投稿,さらにナノテクノロジの情報交換の場として有名な2つの国際会議で発表し,大きな反響を得た.
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