2012 Fiscal Year Annual Research Report
蚊ロボットの実現を目指した無痛自動採血用の微細柔軟針の開発
Project/Area Number |
22360110
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
齊藤 浩一 東京工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (00205668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 陽 東京工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60224359)
多羅尾 進 東京工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80300515)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 自動採血 / 冷凍チャック / スターリングクーラー / 蚊 |
Research Abstract |
本研究は無痛採血および血液検査の完全自動化を目指した蚊ロボットの実現の要素技術として,蚊の針のようにしなやかで柔軟な素材の多重複合針の開発を目的とした。具体的には加工部に充填した溶媒を凍結して柔軟な針部材を固定化し,凍結溶媒と共に先端を研磨することで高精度な針先を製作できる極低温凍結チャックシステムの開発を行った。 最終年度は前年度までに開発したスターリングクーラー式冷凍機を用いた冷凍チャックシステムにおいて,部材加工時に発生するバリの抑制を試みた。柔軟性を有するスチロール樹脂を針母材として用いる場合,加工熱で溶融してバリとして付着しやすかった。そこで加工部の溶媒まで熱伝導性カバーで覆うことで研削加工時に発生する熱を積極的に冷却部に誘導し,冷却効果を向上させた。 冷凍チャック内に溶媒(蒸留水)を満たし,直径1.5mmの半円柱スチロール樹脂を2個組み合わせて円柱状に形成し,リュータで先端を斜め(30度)に研削加工した。熱伝導性カバーの有無各5例の研削実験の結果,カバー無しの場合には研削部表面のバリの平均個数は160個,平均高さは25.3µmであり,カバーありの場合にはバリの平均個数は56個,平均高さは115.5µmであった。カバー無時には研削により発生した切粉は表面に融着しやすいが,カバー有時は表面が十分に冷却されているため融着せずに端部まで移動し,凍結溶媒との境界に積層したものと考えられる。このバリは端部を軽くさらうことで除去が可能であった。 本冷凍チャックは針部材を-100℃に凍結固定し,20N以上の加工負荷に耐えて保持が可能で有り,多重複合針の部材を最終的に組み合わせた状態で保持加工することで,再組立の工程を簡易化すると共に組合せ精度を維持できる一体加工が可能で有り,蚊ロボットの実現の要素技術として期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)