2012 Fiscal Year Annual Research Report
ナノコンポジット絶縁材料の電気物性の総合的・多角的検討
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22360114
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
長尾 雅行 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30115612)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | MgOナノフィラー / LDPE / 空間電荷 / 伝導電流 |
Research Abstract |
近年の電力流通コスト低減の要求から、電力機器の小型化が進められており、絶縁系に加わる設計ストレスは材料の本質的な破壊ストレスに近付いている。その要求に応えるため、素材の性質の補強またはその改質を行う目的で添加剤・充填剤が高分子絶縁材料に配合される。最近ではナノテクノロジーが注目を集めており、国内外における高分子絶縁材料の分野でも粒径が数十nmであるナノ充填剤(ナノフィラー)を混入させた高分子絶縁材料の研究が開始されている。本研究では、絶縁材料への適用を目指したMgO/LDPEナノコンポジットの様々な絶縁特性を同一の研究機関において多方面から解明することを目的とした。 同一ランプ電圧下において絶縁破壊試験、絶縁破壊に至るまでの空間電荷測定および絶縁破壊に至るまでの伝導電流測定、および空間電荷と伝導電流の同時測定等を行った。一定電圧下において空間電荷を測定した結果、MgO無添加試料においては大きな負電荷の形成が確認され、時間の経過とともに陽極からの注入と思われる正電荷の注入が観測された。この電荷の増減にともなって同時に測定した伝導電流も変化した。。一方、MgO添加試料においては無添加試料で観測された大きな空間電荷の形成は観測されず、同時に測定した伝導電流も大きな変化は見られなかった。これらの結果から、空間電荷と伝導電流の間に密接な関係性があることが示唆され、空間電荷の注入および伝導電流が抑制されるため、MgO添加試料は無添加試料に比べ優れた絶縁特性を示すものと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)