2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22360118
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
大村 一郎 九州工業大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10510670)
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Keywords | パワーエレクトロニクス / パワー半導体 / 電力用ダイオード |
Research Abstract |
「整流用ダイオードの導電しきい値を半分に低減可能なことが原理確認された。」 本研究は、電力利用の高効率化に寄与するパワーエレクトロニクスのキーコンポーネントであるパワー半導体の中で、特にあらゆるパワエレ回路に膨大な数が使用されている電力用ダイオードに着目し、大量生産可能なインフラをもつシリコン技術で、従来に比べ50%程度の損失削減を可能にするまったく新しい原理による高注入導電デバイスの原理確認と基本設計の完了を目的としている。この目的のため、原理的に不可能と言われてきたPiNダイオードの0.8Vの導電しきい値をキャンセルする手法の原理確認を行った。確認の方法として、電流導通時にPiNダイオードの素子内部において高周波パルスでキャリアを注入する数値解析を行った。その結果、導電しきい値を約半分に改善することが確認出来た。さらに最も単純化した構造において設計上の値、パルスの周波数と原理的な低損失化限界の関係などを明らかにしたことで、来年度以降の具体的デバイス構造への基礎データを取得した。特許出願準備中。
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Research Products
(1 results)