2012 Fiscal Year Annual Research Report
磁界と温度の2つのリスク要因を分離配置した超伝導コイルの熱電磁特性評価と最適設計
Project/Area Number |
22360120
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
住吉 文夫 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (20136526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川越 明史 鹿児島大学, 理工学研究科, 准教授 (40315396)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 超伝導 / コイル / 線材 / 導体 / 損失 / 電磁特性 / 健全性 / 診断 |
Research Abstract |
研究実績の概要 超伝導コイルの性能を向上させるために,磁界最大点と温度最高点を分離するコイル設計法を提案している。このために高い断面アスペクト比をもつテープ線材を活用する。3年計画の最終年度である24年度の研究成果を以下に述べる。 (1)MgB2テープ線を用いた導体開発:アスペクト比2のMgB2テープ線5本を用いて試作した積層転位導体の安定性を評価した。この導体を直流バイアス磁界中に設置し,直流通電した状態で安定性を測定した。その結果,本導体に常伝導転移する領域が発生する入熱エネルギーは,ほぼ温度マージンで決まっていること,高安定設計されたNbTiラザフォードケーブルと同等以上の高い安定性を本導体が有していることを明らかにした。 (2)HTSテープ線材への適用性の検討:高い断面アスペクト比のテープ線の電磁特性を詳細に測定するために用いるポインチングベクトル測定装置について,短尺直線形状試料用とコイル形状用の両方の測定装置の作製を完了した。これらの測定装置を用いてHTS線材の測定を行い,その電磁特性のデータを取得した。さらに,高温超伝導コイル内に常伝導転移が発生したかどうかを,室温空間からの測定結果からだけで判断できる手法を考案し,その方法の有効性を示した。 (3)テープ状線材で巻線した超伝導コイルに関する研究:コイル巻線に加わる垂直磁界の変動分だけを選択的に抑制する新しい損失低減方法について検討を進めた。本損失低減法は,電力貯蔵装置などの運転パターンにおいて最も効果が高いと考えられるため,その運転パターンを模擬した実験を行った。その結果,同じピーク電流の通電でも,直流バイアス有りの場合の損失低減効果が高く、付加コイルの線材量を半減できることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)