2012 Fiscal Year Annual Research Report
高起電力有機薄膜太陽電池のための新奇ナノ材料開発と構造制御
Project/Area Number |
22360123
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
伊東 栄次 信州大学, 工学部, 准教授 (50303441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 和親 信州大学, 総合工学系研究科, 教授 (70160497)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 有機薄膜太陽電池 / 高起電力化 / ドナー分子 / フラーレン / 液晶半導体 / 酸化チタン / ナノシート / 分子配向 |
Research Abstract |
本年度も引き続きp型有機半導体(ドナー分子)のHOMO準位とn型半導体(アクセプタ分子)のLUMO準位に着目して界面のエネルギーギャップに相等するΔEを材料の組み合わせにより変えて作製した有機薄膜太陽電池の起電力向上と変換効率の増加に着目した研究を進めた。昨年度までに起電力向上の指針が得られたが、高起電力素子においてしばしば電極と半導体の接触の問題が発生した。そこで、インピーダンス解析を新たに検討し、接触抵抗低減に最適なキャリア選択層(バッファー層)の検討を行い、接触抵抗の改善やデバイス特性への影響を調べた。 バルクヘテロ接合型素子においては酸化チタンナノシートと電極界面の接触抵抗をインピーダンス解析して低減し、界面の改善と漏れ電流の低減を進めた結果、昨年まで2%前後であった同じ材料を用いても3.5%の効率まで改善できた。 液晶半導体を用いた新規構造の有機薄膜太陽電池において、昨年度まではポリマー系と比べて液晶半導体の製膜が困難なために製膜段階で問題が発生し配向制御まで行うことができなかった。本年度は製膜法を改良してウェット膜厚の堆積速度を制御した製膜方法により、極薄でありながらもピンホールのない液晶半導体膜を得ることに成功した。これとフラーレンを積層した素子において効率は0.1%台と低いもののキャリア輸送性や整流性に優れた太陽電池を得ることに初めて成功した。新規合成した液晶半導体に関して太陽電池導入前段階である個々の薄膜については配向制御に成功するに至った。また、液晶半導体のHOMO準位位置を変えることで起電力を増加することができた。厚さ10nm程度の極薄のp型半導体層を塗布法により均一に製膜できる技術を得たことで同材料系を用いたデバイス開発の可能性を切り開くことができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(30 results)