2011 Fiscal Year Annual Research Report
ナノSQUIDによる超伝導スピンデバイス用均質ナノ粒子薄膜の磁気特性評価
Project/Area Number |
22360124
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
赤池 宏之 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20273287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤巻 朗 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20183931)
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Keywords | 超伝導材料・素子 / 電子・電気材料 / 磁性ナノ粒子 / ナノSQUID / 窒化ニオブ / ジョセフソン接合 |
Research Abstract |
本研究では、磁性ナノ粒子分散レジストパターンをデバイス内に組み込んだ超伝導スピンデバイス創製のための基盤技術の確立を目指している。平成23年度は、パターン内の酸化鉄ナノ粒子の堆積充填率を高めるため、レジストに分散させることなく直接ナノ粒子薄膜をSQUID上に形成し、その影響をSQUIDインダクタンスの増加分として液体ヘリウム温度4Kで評価した。その際、使用するナノ粒子の平均粒径を変化させた。その結果、粒径を大きくすると、SQUIDインダクタンスの増加分が減少した。一方、SQUIDインダクタンスに流す制御電流とSQUID臨界電流の関係を示すSQUIDの閾値特性において、残留磁化による原点シフトが観測された。このことから、粒径を変化させるという簡便な方法により、高透磁率用ナノ粒子膜、あるいは残留磁化によるメモリ機能を果たすナノ粒子膜を実現できることがわかった。また、外部コイルによる磁場を印加した際、外部磁場を強くするに従い、外部コイルとSQUIDインダクタンスにより構成される相互インダクタンスがある閾値で20%急激に増加する現象が見られた。解析した結果、この変化はナノ粒子膜の中にある残留磁化の磁化反転に起因する可能性があることがわかった。一方、窒化ニオブ(NbN)ナノSQUID作製プロセスについては、粒界接合及び表面改質型接合の検討を行ったが、接合特性や再現性の観点から不十分であり、NbNトンネル接合を用いる必要があることがわかった。また、高温超伝導体ナノSQUIDのためのナノブリッジ素子の動作において重要となる磁束量子の振る舞いを明らかにすべく、平成22年度に引き続いて、時間に依存したGinzburg-Landau 方程式を用いての数値解析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない
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