2011 Fiscal Year Annual Research Report
ハーフメタル強磁性体/Si界面の原子層制御による室温動作スピントランジスタの創出
Project/Area Number |
22360127
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮尾 正信 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 特任教授 (60315132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐道 泰造 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 准教授 (20274491)
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Keywords | 電子デバイス・機器 / 集積回路 / スピントランジスタ / 強磁性体 / エピタキシャル成長 |
Research Abstract |
本研究では、スピン注入・検出の高温化とSi系スピントランジスタの創出を目的とし、(1)3元系ホイスラー合金(Co_2FeSi)からなるハーフメタル(スピン偏極率:100%)のエピタキシャル成長技術の確立、及び(2)ハーフメタルをソース・ドレイン電極としたスピントランジスタの設計・試作を行う。本年度は、3年計画の第2年度として、(1)高規則度を有するCo_2FeSiのエピタキシャル成長プロセスと(2)Co_2FeSi/Si界面の電気伝導特性の制御を検討した。 (1)高規則度を有するCo_<2-x>Fe_xSiのエピタキシャル成長 3元系材料(Co,Fe,Si)の分子線堆積法を用い、SOI基板上における強磁性体(Co2_xFe、Si)のエピタキシャル成長を検討した。形成した強磁性体/Si構造の結晶性、磁気特性、及び規則度を強磁性体の組成(x)の関数として系統的に評価すると共に、電子顕微鏡法を用いて、規則度と界面急峻性の関係を系統的に検討した。以上により、高規則度を有する強磁性体薄膜をSOI基板上に原子層で制御しエピタキシャル成長する指針を明らかにした。 (2)Co_2FeSi/Si界面の電気伝導特性の制御 原子層ドーピング技術を用いて、Si表面近傍に不純物を局所的にドーピングし、電気的障壁幅を制御する手法を高度化した。スピン注入に最適な障壁幅を実現するため、原子層ドーピングや強磁性体薄膜成長のプロセス条件の適正化を進めた。形成された障壁層の電気特性を測定し、障壁幅と接合界面の品質性を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
綿密な実験計画を立てて研究を推進しているので、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までほぼ計画通りに進行しているので、特に研究計画の変更は考えていない。
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Research Products
(3 results)