2011 Fiscal Year Annual Research Report
Si集積回路の限界打破のための結晶成長からのアプローチ
Project/Area Number |
22360131
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
成塚 重弥 名城大学, 理工学部, 教授 (80282680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 隆浩 名城大学, 理工学部, 教授 (30282338)
上山 智 名城大学, 理工学部, 教授 (10340291)
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Keywords | MBE,エピタキシャル / 結晶成長 / 電子デバイス・機器 / 格子欠陥 / 高速情報処理 / 窒化ガリウム / シリコン / 集積回路 |
Research Abstract |
1.有機金属分子線結晶成長(MOMBE)を用いたGaN低角入射マイクロチャンネルエピタキシー(LAIMCE) 本年度はMOMBEによるGaN LAIMCEにおいて以下の成果が得られた。(1)c面GaN LAIMCEの成功ならびにその転位低減の観察、(2)a面GaNの選択成長による平坦膜の作製およびa面GaN LAIMCEの成功、(3)a面GaN LAIMCEの透過電子顕微鏡による転位低減の観察。昨年度報告したように、MOMBEは成長選択性が高く、広い温度範囲での選択成長に適するが、成長中に真空度を高く保つ必要がある。よって、アンモニア圧力を高くすることが困難であり、高いV/IIIの設定が出来ず、平坦なc面を得ることが出来なかった。一方、a面GaNの成長では、比較的低いV/IIIで平坦な成長面が得られることを、今年度発見することができ、これがa面を用いたGaN LAIMCE実験の成功に結びついた。 2.RFラジカル源を用いたGaN LAIMCE RFラジカル源を用いたGaN LAIMCEの研究では、従来、選択成長条件の導出には成功しているが、横方向成長が困難な状況が続いている。本年度は、成長条件の最適化に関連した検討により、横方向成長が生じないメカニズムを解明した。その結果、デヌーデットゾーンを用いることにより横方向成長に成功した。 3.GaAs基板上のGaAs LAIMCE. このテーマも横方向成長に困難を抱えており、メカニズムの解明をおこなった。特に、Gaの供給速度依存性を調べ、マスク上での再蒸発量を補償することにより横方向成長が可能なことが判明した。 4.マスク材料の検討 新マスク材料としてのTiとグラフェンに関する検討をおこなった。本年度は、Tiマスクを用いた選択成長条件の検討ならびにグラフェンマスクのCVD成長に関する実験をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の前半の大きな山場であるGaNの横方向成長に成功したことがその理由として挙げられる。すなわち、無極性面として注目されるa面GaNを用いたGaNの低角入射マイクロチャンネルエピタキシー(LAIMCE)により、表面が極めて平坦で横縦比も7.1と大きな横方向成長に成功した。また、透過電子顕微鏡による評価から、横方向成長領域の転位低減効果も確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、Tiグラフェンなどの新たなマスク材の便用に関する検討を進め、成長条件の拡大、再現性の向上、応力の緩和などを含めた低角入射マイクロチャンネルエピタキシー(LAIMCE)の改善を図る。また、Si基板を用いたヘテロエピタキシャル成長における転位低減化に向けて、LAIMCE技術の展開も図る。具体的には、Si基板表面の微細加工も含めたSi基板上のヘテロエピタキシャル成長に関する基礎的検討をおこない、それをLAIMCE技術と結びつけ、転位の低減化を図りたい。
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Research Products
(22 results)