2012 Fiscal Year Annual Research Report
シングルコア光ファイバの限界を打ち破るマルチコアファイバ技術の基盤形成
Project/Area Number |
22360134
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小柴 正則 北海道大学, -, 名誉教授 (40101521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊藤 晋聖 北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (20333627)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 光ファイバ / マルチコアファイバ / 空間分割多重 / クロストーク / 有限要素法 / モード結合理論 / 電力結合理論 / 自己相関関数 |
Research Abstract |
マルチコアファイバのクロストーク特性を評価するために、モード結合理論ならびに電力結合理論に基づくモデルを構築し、有限要素法を導入することによって、これらのモデル構築に必要な諸パラメータの高精度解析を可能とした。また、モード結合理論および電力結合理論に、光ファイバの曲げやねじれ、さらには伝搬方向の不均一性を組み込んだアルゴリズムの開発を行った。実際に、準均一7コアファイバのクロストーク特性を、電力結合理論を用いて評価し、曲げ径に対するクロストークの変化の傾向が実験結果と比較的よく一致することを確認した。ただし、両者の間には10dB強の差異があったため、電力結合係数の設定の仕方について再検討し、指数関数型自己相関関数を導入することによって、実験値をほぼ説明できることを明らかにするとともに、異種コアの場合にはモード結合係数が非対称になるので、これを対称化して電力保存則を保証する必要があることも明らかにした。さて、電力結合理論によって、曲げやねじれがあるマルチコアファイバの平均クロストークを、モード結合理論のように多数のサンプルについて計算を繰り返すことなく、一度の計算で評価できるようになったが、電力結合係数が伝搬方向に変化しているので、この方向に電力結合方程式を逐次的に解かなければならず、数値計算が必要であることに変わりはなく、結果に対する見通しは必ずしも良くない。そこで、平均電力結合係数の解析的厳密解の導出を試み、簡潔な解析的厳密解を見出すことに成功した。ここで開発した解析技術を駆使して、クロストークとコア多重度との関係を詳細に調査し、マルチコアファイバの最適設計に資するデータを提供するとともに、こうしたデータを基に、2種ピッチ構造10コアファイバや単リング構造12コアファイバの設計を行った。特に、単リング構造12コアファイバは、世界初となる1ペタを超える伝送実験に用いられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)