2012 Fiscal Year Annual Research Report
呼気分析のための高感度・超低容量赤外ガス分光分析システムの開発
Project/Area Number |
22360135
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松浦 祐司 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10241530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 崇史 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90415125)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 呼気分析 / 赤外分光法 / ラマン分光法 / 中空光ファイバ / ガス分光分析 |
Research Abstract |
本研究の目的は,呼気中に含まれる微量成分の検出が可能な装置を開発することである.その方法として,導波機能を有する中空伝送路により構成した高感度かつ超低容量のガスセルを用いる手法を採用し,今年度においては次の2つの事項について検討を行った. 1.中空光ファイバ型ガスセルと量子カスケードレーザを用いた測定システム構築 ファイバ型ガスセルを用いた赤外分光装置の測定感度を向上させるために,量子カスケードレーザ(QCL)を導入し,これを光源として用いたガス検出系を構築した.QCLの導入により大幅な感度向上が期待されるが,出力の不安定性や電気的なノイズの低減が不可欠である.そこで2台の検出器を用いて出力変動の影響をキャンセルする系を新たに導入し,また検出した信号を適切に処理することにより,測定系のSN比を向上させることに成功した. NO基準ガスを低濃度に混合したものをサンプルとして,定量性の評価を行ったところ,従来は難しかったサブppmのガス濃度を定量的に測定することが可能となった. 2.CRD分光のための超低損失赤外共振器の製作 表面が理想的に平滑であるガラスストリップ表面に,スパッタリング法により誘電体層を形成し,4つのストリップを精密に組み合わせることによる低損失導波路の製作を試みた.誘電体材料としては多層膜の低屈折率層となるアルミナと高屈折率層となるシリコンの2種類について検討した.まずはスパッタリング成膜時の条件を最適化することにより,膜表面の粗さを低減することに成功し,さらに大型のスパッタ装置を導入することにより導波路の長手方向における膜厚変動を低減し,目的とする波長において高反射率を呈する多層膜の生成に成功した.3層および2層の誘電体多層膜をもつ導波路の伝送特性の評価を行ったところ,従来の誘電体単層のみを形成して導波路と比較して大幅な低損失化を達成した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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