2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22360169
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三平 満司 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00196338)
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Keywords | 相対次数構造 / 劣駆動 / 非線形システム解析 / 非線形システム制御 / 制御実験 / 可制御構造 / 国際情報交換 / スウェーデン |
Research Abstract |
本年度の研究実績として以下の成果を得た. 1.劣駆動系の制御の分類と制御問題の整理 (1)発散する素早い動きの生成のため「爆発不安定性」という急激な発散性を示す動特性に着目し,投球動作に応用するため解析を行い,爆発不安定性を示す条件,制御器を導出した. (2-1)我々が開発したDenguribotというリンク形状に曲率をもち転がることができるロボットに対し,Prof.Anton Shiriaevとの共同研究を経て得られた安定なリミットサイクルを生成する制御則を構築した. (2-2)2足走行という動きに対し足先回りの角運動量に着目した各リンクの同期構造を構成し,同期パラメータをボアンカレマップ的に離散制御することで安定なリミットサイクルを生成することに成功し,不整地での走行や加減速といったダイナミックな走行動作を実現した. (3)倒立姿勢で可制御性構造が変化する上下倒立振子を作成し,双線形システムに対する逆最適制御を用いることで安定化する実験に成功した.また逆最適な評価関数に解釈を加えることで制御目標に合おせて応答性能を変える評価関数を生成することができるようになった. 2.理論展開 (1)相対次数構造に基づくゼロダイナミクスの次数を指定した出力関数のパラメトリゼーションを多入力システムへ拡張し,一般システムに対するゼロダイナミクス設計のための一つのツールを整えた. (2)台車に振子が取り付けられたシステムの平衡点において相対次数構造が変化するという現象に着目し,振子が直立している平衡点が特異点とならない出力関数の設計方法を導出した. (3)相対次数構造に基づく解析を時間軸変換や入力に積分器を入れるといった変換と組み合わせることでゼロダイナミクスが残らないように変換することができるシステムが存在することを示した.
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