2010 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドシステム論に基づく行動支援制御系の設計
Project/Area Number |
22360170
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 達也 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50235967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 伸吉 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80362276)
田崎 勇一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10547433)
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Keywords | ハイブリッドシステム / 行動支援 / 運転行動 / モデル予測制御 / システム同定 |
Research Abstract |
1.行動データの観測 ネットワークを介して遠隔操作されるロボットアームを用いて精密位置決め作業における行動データを収集し,提案手法を用いて数理モデルを構築、これをロボットの教示学習へ応用した. 自動車の運転行動については,応募者の研究室で開発したドライビングシミュレータを用いて複数の被験者に関する運転行動データを収集し,提案手法を適用して運転行動モデルを構築した.また,改造小型電気自動車を用いて実環境における運転行動データを収集した.これを用いた運転行動モデルの構築および解析は次年度の課題である. 2.新しい行動の数理モデルの提案 行動における判断の不確かさを数理モデルで表現するために,複数の線形モデルが確率的に重ね合わされた確率重みARXモデル(Probability-Weighted Auto Regressivee Xogenous model:PrARX model)を考案し,観測データに基づいたパラメータ推定手法を整備した. 特に,計算コストが小さいという手法の利点を活かし,行動データ収集とモデルのパラメータ推定を同時並行的に行うオンラインモデル同定について検討を行った.オンラインモデル同定では,現在から一定時間過去へさかのぼった分の行動データを用いてモデルパラメータを逐次更新することで,時々刻々変化する人間の行動特性を捉えることが可能となる.検討の結果,高精度に同定するためにどのくらい過去の行動データを用いるべきかはモード遷移や行動特性の変化周期と密接な関係があることが判明し,オンライン推定の実用性を向上していくための端緒が開けたと言える.
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