2010 Fiscal Year Annual Research Report
国際統一規格のためのセメント固化処理技術の調査・設計法の研究
Project/Area Number |
22360190
|
Research Institution | Independent Administrative Institution Port and Airport Research Institute |
Principal Investigator |
北詰 昌樹 独立行政法人港湾空港技術研究所, 研究主監 (70359230)
|
Keywords | 地盤工学 / 国際協力 / 安定処理土 / 試験法 / 設計法 |
Research Abstract |
本研究では、日本の優れたセメント固化処理技術を基にした国際統一規格の策定を目指し、世界各国の大学・研究機関などと共同して調査法や設計法を調査するとともに,共同で室内試験や原位置試験,解析などを行うことを目的としている。平成22年度は,各国の研究者と共同で,セメント固化処理技術に関する室内・原位置試験法ならびに設計法に関する国際調査を行った。欧州各国では、2002年にとりまとめられたEuroSoilStab研究の成果を基にした室内試験法が、アジア地域では我が国のJIS規格を基にした室内試験法が広く用いられていることがわかった。一方、オセアニア地域ならびに米国では、標準となる試験法がなく、各機関・各現場ごとに室内試験法が行われていることが分かった。室内試験法に関する国際一斉試験を実施するために、共同研究の意義と目的、手順などを参加機関と調整し、平成23年1月から、各研究機関での試験が開始された。参加機関の中で、イタリア・ローマ大学ならびにポルトガル・コインブラ大学は、先行して室内配合試験法に関する国際共同研究を行っており、着々と成果が得られている。特に、イタリア・ローマ大学とは、同大学の博士課程の学生を6ヶ月間研究所に研究所に受け入れ、室内配合試験に関する研究について我が国の基準の調査や実工事の見学などを行って我が国の技術の理解を深めるとともに、川崎粘土を対象に室内試験法に関する研究を共同で進めた。試験より、各国で行われている室内配合試験法の適用性は、改良土のコンシステンシーに大きく依存することが分かった。
|