2011 Fiscal Year Annual Research Report
国際統一規格のためのセメントと固化処理技術の調査・設計法の研究
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22360190
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
北詰 昌樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70359230)
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Keywords | 地盤工学 / 国際協力 / 安定処理土 / 試験法 |
Research Abstract |
(1)室内・原位置試験法に関する調査結果の一次取りまとめと評価,室内一斉試験 ・改良土の特性への影響因子の整理し,室内配合試験におけるモールドへの試料土の詰め方に関する一斉試験(ポルトガル・コインブラ大学,イタリア・ローマ大学,スウェーデン・スウェーデン地盤研究所,東京工業大学)を行った.その結果の一部を国際会議で発表した.また,国際会議の際に共同研究者と実験結果の比較ならびに今後の研究方針に関する打ち合わせを行った.打ち合わせでは,試料土の品質の評価指標,コンシステンシーの評価法について議論した.その結果,品質は強度の大きさとそのばらつきを指標に評価することとし,改良土のコンシステンシーについては室内ベーン強度やフォールコーン試験値で評価することとし,各研究機関での試験結果を統一的に評価することとした.平成24年5月にブリュッセルで開催される国際会議の際に,再度打ち合わせを行うこととした. (2)セメント改良土工法の耐震性の有効性に関する発表 ・東北地方太平洋沖地震に関して,セメント改良土工法の耐震性の調査結果を取りまとめた.その結果,セメント改良土工法による改良地盤は巨大な地震動の下でもほとんど構造物,改良地盤に変状は見られず,非常に高い耐震性を示すことが分かった.調査結果は,米国での国際会議で口頭発表するとともに,冊子を配付して,我が国のセメント改良土工法の有用性・有効性を大いに示した. (3)平成24年度実施予定の原位置試験の準備を行った ・原位置試験の候補地として千葉県と愛知県の現場を想定し,地盤条件の影響,施行条件の影響などの事前検討を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
室内・原位置試験法に関する調査結果の一次取りまとめと評価,室内一斉試験に関しては,当初参加予定のいくつかの大学や研究機関などから成果の報告が遅れているが,欧州の機関からの研究成果が出ている,さらに国際会議などを利用した打ち合わせも行っている.また,原位置試験に関しては,いくつかの候補地を得,その事前検討を行っており,今年度実施できるものと考えている.以上のことから,おおむね順調に進展していると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
研究成果の報告が遅れている大学や研究機関などについては,きめ細かなフォローを行って,数多くの成果を得るようにする必要がある.さらに,研究成果の評価についても,多くの機関の意見も集約し,全体としてコンセンサスをとる必要がある.
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