2012 Fiscal Year Annual Research Report
マクロな土砂収支とミクロな土砂物理を融合した海浜変形予測技術の創生と比較実証
Project/Area Number |
22360199
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山田 文彦 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (60264280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻本 剛三 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (10155377)
由比 政年 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (20262553)
沖 和哉 京都大学, 学内共同利用施設等, 講師 (30293880)
柿木 哲哉 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (50353298)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 底質輸送 / 沿岸環境 / X線CT / 地形変化 |
Research Abstract |
岸沖方向の地形変化モデルはこれまでも多くの研究がなされてきたが,依然としてその予測精度は十分ではない.この理由の一つとして,地形変化時の底質特性の時空間変動が未解明であることが挙げられる.最近、移動床実験の底質コアサンプルに産業用X線CTを適用し,底質内部構造をより詳細に計測する方法が提案され、漂砂量フラックスを局所的に修正する方法が示された.しかし、従来のCT装置は1断面の撮影時間に数分を要し、また、コアサンプリングが必要であるため、漂砂濃度の鉛直分布と底面形状やその内部構造との関係を同時に連続計測することが困難であった.本研究では、撮影の時間分解能が高い医療用X線CTを用い、移動床実験装置と組み合わせることで、波作用下での漂砂の鉛直分布や地表面形状ならびに底質内部構造を同時に、かつ連続的に計測できる非破壊・非接触計測法を開発した.今回は特に、堆積・侵食過程での地形変化量と底質移動層内のかさ密度の変化量の関係などについて検討を行った。主要な結果は以下のとおりである。(1)底質内の地形変化に伴うかさ密度の変動範囲を推定するため、45分毎に撮影したCT画像の差分を比較した.その結果、波高条件を変化させても、かさ密度の変動が顕著な範囲は表層から9mm程度であった.(2)表層付近のかさ密度の変動と地形変動の間に明確な関係が存在するか検討を行い、地形変化が定常に向うまでは、局所的に堆積した地点ではかさ密度は小さくなり、また、侵食した地点ではかさ密度が増加しており、この傾向は他の時間でも同様であった.さらに、両者の間には負の相関が存在することが確認できた.この結果は、従来提案されている漂砂量フラックスに対して底質特性を代表する見かけの比重を局所的に修正する根拠となりうる結果である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)