2012 Fiscal Year Annual Research Report
アジアメガシティにおける生活関連化学物質の環境動態解析と効率的対策の検討
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22360214
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 周平 京都大学, 地球環境学堂, 准教授 (00378811)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 有機フッ素化合物類 / 生活関連化学物質 / PFOS / PFOA / アジアメガシティ |
Research Abstract |
本研究では、生活関連の化学物質であるPFOS、PFOAを含むPFCsを対象に、アジアメガシティの水環境、大気、土壌、地下水中の挙動を検討した。対象都市は、ベトナム国ダナン市、タイ王国バンコク市、中国大連市、沖縄県那覇市、大阪府大阪市とした。主な成果を以下に記す。1.溶出試験の結果、PTFEガスケットからのPFOA溶出を確認した。2.局所的発生源での効率的回収および処理対策の検討では、産業廃水処理場放流水への効率的回収方法として、イオン交換ポリマーによる吸着処理試験を行った結果、PFOAに対して粒状活性炭の約3倍の吸着能を持つイオン交換ポリマーを見出し、実廃水を対象とした連続試験においても効率的であることを示した。紫外線による分解試験では、ペルフルオロカルボン酸の分解過程をMSスペクトルにより明らかにした。さらにPFOSについても分解条件を示した。3.大気拡散した前駆物質の測定法の確立では、エアサンプラーにより回収したフッ素テロマーアルコールをGC-MSにて分析するための前処理手順を確立し、1μg/Lの4種のFTOHを定量することが可能となった。さらに産業廃水処理水からも数百μg/Lで検出した。4.雨天時流出機構の解明と効率的対策の検討では、長鎖のPFCsが雨天時に懸濁態として流出することが確認された。5.アジアメガシティにおける下水処理場での処理効率調査では、バンコク、ダナン、大連、滋賀、沖縄にて調査を実施し、水質と処理特性について比較検討した。6.アジアメガシティにおける浄水場での処理効率調査では、沖縄にて調査を実施し、比較的高いPFOSを水道水から検出した。さらにPFOSを選択的に処理できるNF膜とその特性を示した。7.高濃度排出源での生物濃縮状況の把握では、PFCAs汚染が顕著な大阪府内の河川にて水生植物ヨシと底泥を採取し土壌への蓄積と、植物への移行を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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