2010 Fiscal Year Annual Research Report
極大地震入力に対する高耐震基礎の開発と入力機構の解明に関する研究
Project/Area Number |
22360226
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮本 裕司 大阪大学, 工学研究科, 教授 (50416856)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 修次 京都大学, 防災研究所, 准教授 (40313837)
永野 正行 東京理科大学, 理工学部, 教授 (60416865)
柏 尚稔 大阪大学, 工学研究科, 助教 (40550132)
島村 淳 ケミカルグラウト株式会社(技術本部技術開発部), 研究員 (10535967)
|
Keywords | 建築構造 / 地震応答 / 複合地盤 / 相互作用 / 基礎構造 |
Research Abstract |
極大地震時における上部構造への入力機構の解明と、新地盤材料と非線形相互作用を応用した高耐震基礎構造の開発を目的として、今年度は次の4項目を実施した。 1. 過去の大地震時における基礎-上部構造の地震被害の分析と解析研究を調査し、その結果として、上部構造への入力地震動特性に、表層地盤の強非線形性と基礎あるいは杭周辺地盤の強非線形相互作用が大きな影響を与えていることを確認した。 2. 大歪み域まで安定な新地盤材料の開発として、新たに高減衰ゴムチップと繊維補強材を混合した複合地盤材料の要素試験(一軸圧縮試験、三軸試験、単純せん断試験)を行い、その性状を把握した。 3. 地盤-基礎の非線形挙動及び実効入力動を解明するため、杭基礎の杭頭部の損傷が上部構造物の応答に与える影響を、遠心動的実験結果の3次元弾塑性FEM解析により明らかにした。その結果、杭周地盤の非線形性と杭頭部の損傷が上部構造の振動性状を変化させ、上部構造の応答低減に影響を与えることを明らかにした。 4. 直接基礎を対象として、1.で記載した新複合地盤を用いた高耐震基礎の開発のための実験として、支持地盤の硬軟、埋め込み深さ、基礎側面地盤や底面地盤の特性、入力地震動、入力レベル等をパラメータとした遠心実験と振動台実験を行い、応答低減に関する有益な実験データを得た。今後実験データの分析と解析シミュレーションを行い、応答低減を可能とする高耐震基礎の開発を進展させる。
|
Research Products
(10 results)