2011 Fiscal Year Annual Research Report
杭頭浮き上りによる基礎回転系損傷回避構造の開発と性能評価・設計指針の作成
Project/Area Number |
22360233
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
平石 久廣 明治大学, 理工学部, 教授 (40113211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 仁之 明治大学, 理工学部, 准教授 (70130820)
小林 正人 明治大学, 理工学部, 准教授 (50373022)
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Keywords | 建築構造・材料 / 構造・地震工学 / 耐震・制震 / 損傷制御 / コスト削減 |
Research Abstract |
本研究の主たる研究課題、及び成果は以下の4項目である。 [テーマ1]基礎回転系の地震時応答の解明、[テーマ2]基礎回転系に要求される構造性能を有する健全な杭の開発、[テーマ3]基礎回転系の架構の構造実験とその構造特性の解明、[テーマ4]基礎回転系の耐震設計法の開発である。このうち、[テーマ2]の基礎回転系に要求される構造性能を有する健全な杭の開発については平成22年度に最終成果物の1つである健全な杭の力学特性モデルを作成している。 本年度は当初の計画に沿って、以下の3テーマについて研究を行い、所定の成果を得た。 [テーマ1]基礎回転系の地震時応答の解明:平成22年度に得られた杭の復元力特性に基づき基礎回転系の構造物の地震時応答の解析を行い、その耐震性能、及び杭頭に要求される構造性能の解明に必要な資料を作成した。 [テーマ3]基礎回転系の架構の構造実験とその構造特性の解明:テーマ2で開発した杭からなる架構の構造実験を行いその復元力特性を明らかにした。また得られた結果より架構の復元力特性のモデル化を行った。 [テーマ4]基礎回転系の耐震設計法の開発:応答スペクトルに基づく基礎回転系構造に必要な強度と変形の関係を明らかにした。基礎回転系損傷回避構造の耐震設計指針の作成は、杭の実験から得られる等価粘性定数(簡単な評価式を作成)を与えれば、この応答スペクトルによる方法を活用することが十分可能であると言えることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り研究計画は推移している。また当初目的とした事項についても計画通りの成果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は以下の研究を行う。 [テーマ2]基礎回転系に要求される構造性能を有する健全な杭の開発:昨年度その骨子を立案した杭架構の最終性能確認実験を行う。また[テーマ1]の最終成果物である耐震性能・部材の要求性能の資料に本実験結果を加味し、性能評価法・杭の設計マニュアルを作成する。なお、杭架構の試験体の杭は[テーマ2]で開発した杭のうち最も良い性能が確認された降伏機構分離型の杭で杭頭にはテーパーを用いる。この他、減圧鉄筋を配するほか、杭頭浮き上がり後の落下時における衝撃を緩和するために衝撃緩和材を配する。載荷はテーマ3で行った方法を採用する。 [テーマ4]基礎回転系の耐震設計法の開発:[テーマ1]の最終成果物である耐震性能・部材の要求性能の資料、【テーマ21の最終成果物である力学特性モデルおよび性能評価法・杭の設計マニュアル、[テーマ3]の最終成果物である架構の復元力モデルならびに本年度の実験結果を総合し、[テーマ4]の最終成果物である損傷軽減機構を有する杭頭浮き上がり基礎回転系構造の耐震設計指針の作成を行う。
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Research Products
(28 results)