2012 Fiscal Year Annual Research Report
オイルダンパと滑り基礎を併用する軽量低層住宅の耐震性能検証実験と耐震計算法の構築
Project/Area Number |
22360234
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
曽田 五月也 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70134351)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
脇田 健裕 中部大学, 工学部, 助教 (10469025)
宮津 裕次 早稲田大学, 理工学術院, 講師 (70547091)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 軽量低層構造 / 超高分子量ポリエチレン / 滑り基礎 / オイルダンパー / 最大変形制御 / 加速度制御 / 過酷な地震動 |
Research Abstract |
本研究は、軽量低層戸建住宅・共同住宅の耐震安全性を向上させるための構造システムを提案をし、その有効性・実用性を実験的・解析的に明らかにすることを目的とする。提案する構造システムは、地盤上のべた基礎表面に滑り易い高分子材料のシートを敷き、強地震時にはその上で上部構造の基礎が滑り免震に準じた地震力の低減効果を発揮する一方で、基礎での滑りが発生しない程度に弱い地震動や強風の作用時には、上部構造内に設置するオイルダンパによる制振効果を活用する。 兵庫県南部地震や東北地方太平洋沖地震で観測されたような過酷な地震動に対しても構造物・人命の安全を保障する実用構造システムの一つとしての早急な実用化を目指した。本年度は基礎の施工法を改めて見直すこと、実際の住宅の多くが2層であることを踏まえた疑似2層モデルによる振動台実験を実施すること、建物各層への適切なオイルダンパの設置料につき算定指針を与えることとした。 滑り材となる超高分子量ポリエチレン上に直接コンクリートを打設すると両者の間に生じる弱い凝着力が滑り出し性能に影響を与える事が判明した。その一方で、同じシート面にプレキャストコンクリートを型枠として敷き詰めて型枠としてコンクリートを打設することで目標とする安定した滑り面を容易に構築できることを確認した。振動台実験では、本システムの地震応答低減効果は優れており大変に安定した地震応答性状を発揮する事を確認できた。また、実験との対照により精度を確認した解析によっては、上部構造の種々の剛性・強度分布の変化に対しても、オイルダンパの配置を調整する事で安定した効果の得られることを確認した。 過酷な地震動の作用に対しても地震直後から住宅の継続使用に問題の無い変形(損傷)に留める事、また、免震ほどの効果では無いものの、最大加速度応答をそれに準じるレベルである400-500galに留められることを実証できた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)