2011 Fiscal Year Annual Research Report
建物内外流管での圧力損失発生メカニズム解析に基づく自然通風量予測に関する研究
Project/Area Number |
22360236
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
甲谷 寿史 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20243173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 俊夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80182575)
桃井 良尚 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40506870)
小林 知広 立命館大学, 理工学部, 講師 (90580952)
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Keywords | 自然換気 / 通風 / 流管解析 / CFD解析 / 風洞実験 / PIV |
Research Abstract |
1)前年度成果の取りまとめ前年度までの成果を,学術雑誌(2題)に掲載、日本建築学会近畿支部(2012.6,1題),Roomvent2011 Conference(2011.6,2題)、日本建築学会大会(211.8,2題)に投稿・発表した。 2)パワーバランスモデルを用いたエネルギー保存に基づく流管解析種々の形状を持つ室に対して、CFD解析を行うとともに、流管解析を行い,室内外流管の同定を行い,流管面積,形状,圧力,パワーの分布性状を把握した結果,風上開口までのエネルギー損失は殆ど無いこと、室形状によって室内及び風下開口でのエネルギー損失が異なることが明らかになった。 3)室・開口形状とパワー損失係数の検討種々の室・開口形状のモデルに対しての解析結果を整理し,2)の流管解析を追加した上で,パワー損失及びパワー損失係数の算出を行い,前年度に提案しているパワー損失係数との間に高い相関が見られるパラメータを改良し、室内での流管の拡大と、風下開口での後流の性状を示すパラメータの2者に分けたパラメータを提案した。 4)風洞実験による流管の同定及びパワーロスの測定これまでCFD解析でしか同定できていなかった流管を、風洞実験でPIV測定を用いることで同定する手法を新たに開発し、実験を行った結果、CFD解析で同定した流管と非常に良く一致した。併せて、実験的にパワーロスを測定する試みも行った。 5)本年度の成果発表 本年度成果について,空気調和・衛生工学会大会(2011.9,1題),空気調和・衛生工学会近畿支部(2012.3,2題)にて発表した。また,2013年度の関連学会で発表するための原稿執筆を行った(日本建築学会大会2題)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書2(1)「風洞実験による実験データの蓄積」において、メインとなるPIV測定機器に故障が発生し、数回の修理を行ったごとで、実験が遅延し、申請書2(2)「接地境界層内のパワーバランスモデルの考え方」についての議論を行うに至らなかった。ただし、これは考え方を整理する内容であり、具体的な解析による検証は予定していないため、早急に机上で進める。これ以外の内容に関しては、ほぼ達成しており、特に実験による流管同定とエネルギー損失の測定に関しては、新たなる開発を行うことができ、申請書以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
新たな実験手法を開発し、高度な使用方法を行なっているために、最終年度となる次年度において計画している実験でも、機器のトラブルが発生する可能性がある。解析での検討と並行して行うため、トラブル発生によるスケジュール遅延は問題となる。よって、研究協力者である測定機器メーカーに、実験の立ち上げ時に協力を依頼することで、トラブル発生を少なくするべく努力をする。また、メーカーと綿密に連絡を取ることで、トラブル時に早急に対応できる体制を前もって構築しておく予定である。
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Research Products
(10 results)