2010 Fiscal Year Annual Research Report
通風気流予測における領域分割法を用いた住宅室内気流構造と体感冷却効果の解明
Project/Area Number |
22360241
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
倉渕 隆 東京理科大学, 工学部・第一部建築学科, 教授 (70178094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 智行 関東学院大学, 工学部, 准教授 (90385534)
小笠原 岳 東京理科大学, 工学部・建築学科, 助教 (30516232)
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Keywords | 通風 / CFD / 領域分割法 / サーマルマネキン |
Research Abstract |
本研究は開口部位置やサイズによる通風室内気流構造の解明と風通活用のための設計資料整備を目的としている。初年度にあたる本年度は戸建住宅模型を用いて開口位置および開口率をパラメータとした風洞実験を実施し、過去に開発した領域分割法による室内気流予測結果と比較を行い、予測精度の妥当性を確認した。また建設地域(東京・大阪・仙台・福岡)や時間帯(昼・夜)をパラメータとした通風シミュレーションを実施し、開口部通過風速と居住域平均風速の比は概ね開口ケース毎に一意に決定できることを明らかにし、さらにその開口面積との関係を把握した。 また市街地に建つ戸建住宅を対象に、サーマルマネキンを用いた実測を行い、室内気流性状とサーマルマネキンの顕熱損失量を把握するとともに、数値サーマルマネキンを適用したCFD計算を実施し、三次非線形低Re型k-εモデルにLKモデルを組み込んだ場合において、通風気流による冷却効果が比較的高精度で予測可能であることを確認した。 さらに通風環境が温熱快適性に及ぼす影響を評価・予測するために重要であると考えられる対流熱伝達率に着目し、通風環境を模擬する風洞内にサーマルマネキンを設置して人体廻りの熱伝達率の測定を試みた。その結果、広く用いられている対流熱伝達率の予測式による値に比べ、低い値となった。また暴露風速をパラメータとした着衣熱抵抗を計測したところ、通気性の高い着衣の場合、暴露風速が高くなると着衣熱抵抗が小さくなることを確認した。続いてこの実験を模擬したCFD解析を実施し、着衣なしの人体廻りの対流熱伝達率を正確に予測できることを確認した。
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Research Products
(9 results)