2012 Fiscal Year Annual Research Report
通風気流予測における領域分割法を用いた住宅室内気流構造と体感冷却効果の解明
Project/Area Number |
22360241
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
倉渕 隆 東京理科大学, 工学部, 教授 (70178094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 時桓 東京理科大学, 工学部, 助教 (60624997)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 自然通風 / CFD解析 / 領域分割法 / 全域計算法 / ウィンドキッチャー / 風洞実験 / OpenFOAM / 天窓 |
Research Abstract |
住宅において良好な通風環境を確保するためには、設計時に通風利用の可能性を予め把握し、通風性能が良好となる開口部配置等の最適化を行う事が望ましい。これには住宅建設地域によらない設計上の普遍的な配慮と同時に、建設地域固有の環境について配慮する必要であり、このような観点から昨年度は大きく3つの研究を行い、以下の成果を得た。 第一に、一般的なパソコンとフリーのCFDソフトを使用し、低コストで個別住宅ごとの通風性能の検討が可能な計算環境の構築を行なった。フリーソフトである「OpenFOAM」による解析結果は風洞実験結果と良好な対応を示し、低コストで個別住宅の予測・検討が可能となった。第二に、領域分割法について、全域計算法と領域分割法による解の相違を調べ、開口部での流入風速分布を与える事が予測精度の向上に繋がる事を明らかにした。第三に「通風性能が高い」とされる住宅と、通風性能に配慮されていない住宅を比較し、その性能差を把握すると共に、グロス建蔽率が通風性能に及ぼす影響について、縮尺模型を用いた風洞実験とそれに対応するCFD解析で検討を行なった。その結果、周辺建物の有無に関わらず室内に旋回流が形成されるように天窓を配置する事で、同一通風量の条件でも室内気流速度は大きくなる事、またグロス建蔽率が高い場合、ウィンドキャッチャーを配置する事で、通風性能は大きく向上する事を確認した。 これらの成果として、個別住宅の検討に低コストで対応可能なCFD解析手法を構築したこと、領域分割法の精度向上により住宅設計時に、最適な窓配置等を高精度かつ少ない計算資源で検討可能な手法を確立したこと、通風性能の改善に効果的な室内気流構造に関する知見を得たこと、住宅密集地でも通風の有効利用が可能な開口部位置に関する設計資料を収集したことなど、計画段階で活用可能な手法や設計資料として有意義な成果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)