2010 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニティ・ガバナンスに基づく街並みの景観形成に関する記号学的研究
Project/Area Number |
22360249
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
門内 輝行 京都大学, 工学研究科, 教授 (90114686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 正史 立命館大学, 理工学部, 教授 (40109038)
守山 基樹 京都大学, 工学研究科, 助教 (70534303)
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Keywords | コミュニティ・ガバナンス / 街並み / 景観形成 / 活動理論 / 集合的活動 / 拡張的学習 / 場のデザイン / 記号論 |
Research Abstract |
本研究の目的は、住民・行政・事業者・専門家等が協働する「コミュニティ・ガバナンス」(住民を含む関係主体による対話型のまちづくり)に焦点を結び、現代都市の文脈において魅力的な街並みの景観を形成する方法論を構築することである。そのために、京都市修徳学区、三条通りなどを事例として取り上げ、街並みの景観形成の実践を通して、景観まちづくりの方法論を構築し、コミュニティのエンパワメントをめざした。 研究方法としては、Y.エンゲストロームの「活動理論」に注目し、コミュニティ・ガバナンスに基づく街並みの景観形成の方法論を探求した。すなわち、景観まちづくりという「活動」を展開するために、「対象」をよく理解し、街並みデザインの「道具」を開発し、街並みの「ルール」を作成し、関係する「主体」が協働する「コミュニティ」を組織し、「分業」による景観まちづくりを実践した。主な研究成果は次の通りである。 1. 街並みの現地調査と街並みの景観特性の把握:デジカメや全方位カメラを用いて現地調査を実施し、ファサード写真、連続立面写真、全方位動画像等を作成するとともに、街並みの景観特性の解読を行った。 2. 景観まちづくりの問題の抽出と景観資源の発見・創造:景観問題を抽出すると同時に、それを解決するにコミュニティ資源としての景観資源を発見し、蓄積するワークショップを開催した。 3. 景観のシミュレーション・評価手法の開発とデータベースの構築:Sketch Upを用いた3DCG、全方位カメラを用いた街並み景観の記録、地理情報システムや知識工学を用いたデータベースを開発した。 4. ワークショップによる街並みルールの探求:建物相互の関係、建物の構成要素間の関係、建物と都市・自然との関係など、多岐にわたる関係をデザインするために、3DCGを活用した街並みデザインワークショップを開催し、通りや町の個性に対応した街並みルールのあり方を探求した。
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Research Products
(28 results)