2012 Fiscal Year Annual Research Report
原風景ヒアリング法を用いた文化的景観における動的オーセンティシティの評価法
Project/Area Number |
22360250
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
神吉 紀世子 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70243061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小浦 久子 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30243174)
宮川 智子 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (30351240)
工藤 和美 明石工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (40311055)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 文化的景観 / オーセンティシティ / まちづくり主体 / 原風景ヒアリング法 / 農村集落 / ライフストーリー / ツーリズム / ボロブドゥール |
Research Abstract |
本研究は、景観保全のあり方について地域環境と空間構成の特徴を受け継ぐかたちでの変化を許容し景観の進化をめざすあり方を重視し、受け継がれる真実性を「動的オーセンティシティ」概念として明確化することを唱え、とくに文化的景観保全において原風景ヒアリング法を用いてこの真実性の認識を抽出することに取り組んでいる。 平成24年度は、(1)事例研究の成果のまとめ、(2)研究集会を通じた検討の促進と成果発信、の2つに取り組んだ。 事例地としてここまで対象としてきた、和歌山県田辺市中辺路町近露、兵庫県播磨地域のため池群、兵庫県豊岡市の地場石材景観をもつ集落群、インドネシア・ボロブドゥール地方、タイ・バンコク郊外エリアについて、それぞれ研究代表・分担者と現地の主体による検討を通じて成果のまとめを行い、過去の変化時点とその時点での評価履歴及び現在の変化事象とそれらに対する評価から一連の履歴を通じて地域の主体によって認識される動的オーセンティシティを見出す手順を原風景ヒアリング法を用いて見出し、見出された認識が従来の保全方針に対してもっている特徴を検証した。とくに、ボロブドゥール地方の事例については、作業が先行できたため、いくつかの研究集会で批評をえて考察を進め進捗度の高い事例とすることができた。 研究集会の開催については、日本建築学会農村計画委員会の協力も得て「フィールドスクール」を開催し、調査成果の紹介を行い、集会企画作業を通じ、動的オーセンティシティの認識を来訪者等第三者が体験的に認知・学習する方法を試みた。ボロブドゥール地方の事例についてはInternational Field School on Borobudur Saujana Heritageを現地の大学とともに開催し、本研究の成果について批評を得、さらに、研究終了後の次年度以降にも継続して成果普及と議論の発展を続ける基盤を得た。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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