2010 Fiscal Year Annual Research Report
中国都城の系譜とその空間構造の歴史的変容に関する研究
Project/Area Number |
22360252
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
布野 修司 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (50107538)
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Keywords | 中国都城 / 空間構造 / 都市組織 / 住居類型 / 店屋 |
Research Abstract |
本研究は、中国の7大古都を対象とし、その歴史的街区の空間構造を臨地調査および文献調査をもとによって明らかにし、その歴史的変化を考察することで、中国都城の特質を明らかにすることを目的としている。初年度の臨地調査は、当初の予定通り、第一ターゲットとする開封および西安・洛陽に焦点を当てた。また、研究全体の見通しを得るために第二ターゲットとする南京および杭州についてそれぞれ伝統的住居が残されている地区を中心に予備調査を行った。日中間の関係から調査環境が整わず、洛陽については、対象地区の決定にはいたらなかったが、開封については、学院門社区、文殊寺社区について詳細な調査を行うことが出来た。また、西安旧城の回民地区については一定のまとめを行い、論文として発表することが出来た。南京、杭州については、歴史的街区の変貌は激しく、少なくとも記録のための調査が緊急に必要であることが痛感された。第三のターゲットとする周辺地域として、中国南部について、店屋に焦点を当てた臨地調査を福州、泉州、樟洲について行った。朝鮮半島、台北については、資料収集を蔚山大学の韓三建教授、台湾大学の黄蘭翔教授のそれぞれに依頼、臨地調査の可能性について意見交換を行った。アジアの都城そして中国都城に関する文献の収集は上記調査都市を中心に行った。また、歴史民俗博物館の共同研究に参加を求められ、南インドの都城についての視察とともに文献収集を行った。
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