2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22360255
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
重村 力 神奈川大学, 工学部, 教授 (30116214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三橋 伸夫 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50229746)
川嶋 雅章 明治大学, 理工学部, 准教授 (80130805)
西 和夫 神奈川大学, 工学部, その他 (10049687)
田中 貴宏 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30379490)
山崎 義人 兵庫県立大学, 付置研究所, 准教授 (60350427)
内平 隆之 兵庫県立大学, 環境人間学部, 講師 (70457125)
三笠 友洋 神奈川大学, 工学部, 助教 (50526407)
佐藤 栄治 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40453964)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 環境共生 / 市民活動 / 都市気候 |
Research Abstract |
この研究は横浜市など南関東の大都市内に残る地形単位「谷戸」に着目し、都市生活および都市環境に対し谷戸の果たしている役割を明らかにし、環境共生と成熟した地域社会の持続性が求められる現代大都市の再生の手がかりを得ることを目的としている。 行った研究を以下に示す。1.谷戸の地形上の定義の検討及びGISを用いた再現性のある谷戸抽出方法の開発。2.地形と地名の対応を検討による谷戸の基礎単位寸法の検討。3.地形及び土地利用特性の比較、及びその関係に基づく谷戸の類型化。4.これら類型を概略調査による詳細調査地域の選定。5.制度、市民活動、市民評価、環境教育に関する調査(舞岡,新治)。6.昭和30年代の谷戸の環境と生活生業社会に関する復元ヒアリング(上倉田)。7.市民活動調査及び計画評価(港北NT)。8.微気候調査(保土ヶ谷)。 得られた知見を以下に示す。1)谷戸の同定方法を明らかにした。TPI法と地名法からえた寸法を加えて計算すると横浜市の谷戸は4657ある。2)谷戸のスケールは平地の幅数十mで奥行きは200m以下程度、約1haが単位となる。3)名がつけられた谷戸は概ね農家群と農地からなるのが基本形となる。4)谷戸は農地経営をしつつ生活する仕組みであり、地主+自作農の本家分家結合構造が社会単位となる。5) 地形により台地=斜面=低地という谷戸の構造関係が異なる。6)1960年代からの市街地開発により谷戸の土地利用類型が別れた。7) 緑地保全体系は、横浜市独自の制度, ふるさとの森や市民の森など諸制度を土地の実情経緯により適用している。防災や環境問題としての位置づけは不十分である。8)市民活動は谷戸の環境保全、農業体験などの活用、環境教育等に関わっており、概ね肯定的に捉えられている。9)谷戸が緑地として保全または低利用されると、風の道として都市気候緩和の役割を果たす。 以上、現代市街地における谷戸の実態とその役割を明らかにすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)