2011 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄の固有文化が持つ環境観と空間形成技術から見る集住環境の構成原理に関する研究
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22360257
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Research Institution | Ariake National College of Technology |
Principal Investigator |
鎌田 誠史 有明工業高等専門学校, 建築学科, 准教授 (70512557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊木 崇人 神戸芸術工科大学, 芸術工学研究科, 教授 (90195967)
浦山 隆一 富山国際大学, 現代社会学部, 教授 (10460338)
澁谷 鎮明 中部大学, 国際関係学部, 教授 (60252748)
山元 貴継 中部大学, 人文学部, 准教授 (90387639)
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Keywords | 景観・環境計画 / 伝統的集住環境 / 沖縄 / 村落復元図 / 集落 / 空間溝 / 抱護 |
Research Abstract |
本年度は石垣島(平得・真栄里村、大浜村、宮良村、白保村)現地調査・聞き取り調査を通じて研究課題を進めた。石垣市教育委員会の協力により調査対象集落における明治期の地籍図の提供を受けた。入手した資料はスキャニングを行いデジタル地図データとしてデータ化し、昨年度入手した米軍写真等と重ね合わせて村落復元図を作成した。このような伝統的集住環境の復元を通じて、沖縄の集落空間構成について考察を行い、3月には建築学会九州支部研究会にて成果発表を行った。また、研究分担者と研究協力者との3回(6月、7月、10月)の研究会と1回(3月)の中間報告会を開催し、研究計画と研究成果の共有化を図った。7月、9月、1月、3月には沖縄本島、石垣島の集落において現地調査・聞き取り調査を行うとともに伝統的集住環境の復元を行うための基礎資料の収集を行った。9月には、沖縄の原風景が残るとされる鹿児島与論島の城集落の現地調査・聞き取り調査を実施した。実施に際しては、現地のNPO団体と共同で石積みの残存状況や屋敷林の分布などを地図上に記録した。3月には沖縄の集落との共通性を確認するため、鹿児島の入来集落、国分集落、垂水集落の現地調査・聞き取り調査を実施した。 調査対象地の選定においては、かつて伝統的に維持・管理されてきた人工林「抱護(林)」または「屋敷林」を所有していた集落を中心に行った。また、昨年度と今年度入手した資料をデジタルデータ化し、村落復元図を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに研究対象村落の現地調査、資料収集を実施できている。また研究会も予定通りに実施している。なお、伝統的集住環境の復元を進めており、その成果も発表している。また資料収集が予定より進んだので予定していた米国公文書館での資料収集を鹿児島県与論島や麓集落の現地調査・聞き取り調査に変更している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度として、伝統的集住環境の復元を完了し分析を進める。また、研究成果をシンポジウム(沖縄)にて地元に還元する予定である。
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Research Products
(25 results)