2012 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄の固有文化が持つ環境観と空間形成技術から見る集住環境の構成原理に関する研究
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22360257
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Research Institution | Ariake National College of Technology |
Principal Investigator |
鎌田 誠史 有明工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70512557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦山 隆一 富山国際大学, 現代社会学部, 教授 (10460338)
渋谷 鎮明 中部大学, 国際関係学部, 教授 (60252748)
齊木 崇人 神戸芸術工科大学, 芸術工学研究科(研究院), 教授 (90195967)
山元 貴継 中部大学, 人文学部, 准教授 (90387639)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 建築学 / 都市・地域計画 / 景観・環境計画 / 沖縄 / 集落空間 / 空間構成 |
Research Abstract |
最終年度は前年度までの2年間で行った研究内容の達成を再確認し、再調査・当初予定調査を行い、研究のまとめ作業を行った。7月の第1回研究会(神戸芸工大)、8月に鎌田が沖縄にて、文献収集を行った。9月には与論島の城集落と朝戸集落の現地調査を行った。10月に研究成果を還元することを目的に、学際シンポジウムを開催した。高良倉良が、「琉球の歴史と村落」を発表し、歴史学の観点から琉球の村落に関わる制度上の特徴など概説した。鎌田誠史は、「琉球の村落空間の復元と空間構成」を発表し、沖縄に残存する明治期の地籍資料から村落空間の復元図を作成する手法や復元図から読み取れる往時の空間構成の特徴を発表した。山元貴継は、「沖縄の村落・都市に残る『抱護』林のこん跡」を発表し、明治期の地籍図資料・土地台帳・一筆調査資料等のデーター整理から石垣市街地の消滅した抱護林の復元図及び地籍図変化による消滅過程を実証した。鈴木一馨は、「抱護と村獅子にみる沖縄の集落風水の変化」を発表し、村獅子が集落居住域の外縁部四隅に配置するという特徴を挙げ、この点を結ぶことによって、村域が想定され、周りを囲う(抱護)という機能を持たせていたと指摘した。仲間勇栄は、「抱護の受容文化とその植生構造の特徴」を発表し、沖縄のフクギの屋敷林を含めた集落景観が風水思想に基づいて計画的にある時期につくられたと仮説を立て、その思想の基層には抱く(抱護)世界観が村落形態に影響を及ぼしていると発表した。澁谷鎮明は、「韓国の『裨補』と沖縄の『抱護』」を発表し、村抱護と韓国・「村の林」の形態的比較や機能的比較について述べた。齊木崇人は、シンポジウムの総括として沖縄研究からひろくアジア全体への研究につなげる可能性を示唆した。2月は沖縄本島の旧勝連間切の集落の現地調査を実施した。3月は最終研究会を富山国際大学で開催し、研究のまとめと報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)