2012 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光X線ホログラフィーによる機能性材料の相転移機構解明に関する研究
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22360264
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
林 好一 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (20283632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 智裕 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 制御・情報部門, 主幹研究員 (10373523)
寺井 智之 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (20346183)
鈴木 基寛 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門, 主幹研究員 (60443553)
掛下 知行 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90127209)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ホログラフィー / 蛍光X線 / 相転移 / 強電子相関系 / マルテンサイト |
Research Abstract |
蛍光X線ホログラフィーを用い、Ti50Ni44Fe6及びTi50Ni42Fe8単結晶の蛍光X線ホログラムを、母相である225Kと、コメンシュレート相/インコメンシュレート相を示す100Kで測定した。また、主要元素であるNiと添加元素であるFeの両元素のホログラムを測定した。両試料とも、Ni周りとFe周りの原子像は大きく異なり、Fe周りのものは比較的、ほぼ全ての周辺原子が再生されるのに対し、Ni周辺のものは、近接原子でも見えるものと見えないものが存在した。また、温度変化に関しては、Ni周辺の局所構造に関しては、低温相では結晶格子の三倍周期のサイトに比較的強く原子像が再生された。このため、結晶構造全体としては、超格子を反映した構造になっているが、鉄周辺の局所的には、その状態が阻害されていることが分かった。次に、非常に高い誘電率を示すリラクサーPb(Mg1/3Nb2/3)O3のNbとPbの蛍光X線ホログラムを、室温と100Kで測定した。本材料は低温に向かうほど、ポーラーナノリージョンと呼ぶ強誘電性のナノドメインが形成される。室温で測定したNbのホログラムから再生した像には、明瞭に二種類の菱面体構造が観測された。また、Pbのホログラムからは、2x2x2の体心立方体的な超構造が観測された。二種類の菱面体構造を組み上げると、2x2x2の超構造を構築することができた。この構造には、約1/4のスペースの硬いユニットと残りの柔いユニットがあり、柔いユニットのPbがポーラーナノリージョンの形成に一役買っている可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)