2012 Fiscal Year Annual Research Report
バイオミメティック超高速・高効率エレクトロクロミック薄膜の高耐久化
Project/Area Number |
22360266
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
井上 泰志 千葉工業大学, 工学部, 教授 (10252264)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 吸着誘起型エレクトロクロミック / 窒化インジウム / 斜め堆積法 / バイオミメティック / 微絨毛構造 / 窒素ラジカル支援真空蒸着 / 反応性スパッタリング / 繰返し耐久性 |
Research Abstract |
活性窒素源支援真空蒸着法に斜め堆積法を適用することによって,小腸内壁細胞の微絨毛状構造を模倣した微細構造を有するInN薄膜を作製し,そのエレクトロクロミック(EC)特性および繰返し色変化に対する耐久特性を評価した.その結果,以下のことが明らかとなった. (1)In流束に対する基板の角度が60°では自己遮蔽効果が現れず,空隙のない均一膜が堆積された.一方,85°の角度では,平均径200nm,平均空隙20nmの微絨毛状微細構造を有するInN膜が堆積した. (2)微絨毛膜のEC現象において,最大透過率変化58%@680nm,最大光学密度変化:0.61@610nm,また最大吸収係数変化:38000cm-1@610nmを得た.また,色変化は明状態→暗状態,暗状態→明状態どちらも0.1sのオーダーで終了した. (3)色変化の繰返し耐久試験の結果,均一膜では57000回,微絨毛膜では21000回で寿命となった.色変化繰返しに伴うInN膜の劣化現象は,表面のInNがIn(OH)3に不可逆的に変質することが原因であることが明らかとなった.すなわち,色変化を増大させるために導入した微絨毛構造は,色変化繰返しによる劣化を早めることが明らかとなった. (4)微絨毛膜を用いて構成された調光窓を設けた20cm×20cm×20cmの木製箱に,2時間のランプ光照射を行ったところ,調光窓が暗状態の場合,明状態と比較して,木製箱内の温度に1.6℃の相違があり,調光窓としての動作が確認された.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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